- 高3冬から塾に入っても遅い?
- 大学受験は11月から間に合う?
- 11月の今から入れる塾ってあるの?
こういった疑問に答えます。
大学入学共通テストまで残り3ヶ月、本当にラストスパートの時期です。夏期講習が終わり、まだあまり勉強できていない子にとってはピンチな状況…
ワンランク上の志望校に逆転合格するためにも、塾を活用したいところ。ただ、高3冬から受験勉強を本格スタートしても手遅れだったら最悪です。
そこで本記事では、高校3年生が11月にやるべき受験対策を徹底解説します。
「やる気が出ない」「全然勉強してない」と焦っている大学受験生は必見です。浪人にならないためにも現役合格をつかみ取りましょう。
高3の11月から塾に通うべき理由とは?【手遅れじゃない】
高校3年生の冬から塾や予備校に通えば、逆転合格のチャンスが見えてきます。
夏休みに全然勉強してない大学受験生こそ、11月から通塾すべき理由を解説します。
理由①:勉強の「量」が向上する
高3冬から通塾することで、「勉強せざるを得ない環境」に身を置けます。
「友達もやっているから自分も頑張らなきゃ」「宿題がたくさんあるからもう少し勉強しなきゃ」と、自分自身にプレッシャーを与えられます。ゲームやスマホに逃げやすい子・集中力があまりない子には必須級です。
1日4〜8時間も勉強できないなら、塾の「自習室」をとことん使ってモチベーションをさらに高めましょう。事実として、大学受験で志望校に合格する子は自習室をフル活用しています。
理由②:勉強の「質」が向上する
高3冬から通塾することで、「いつでも質問できる環境」に身を置けます。
高校3年生は「独学メイン」でも志望校合格は可能です。難関私大/国公立の合格ラインに達するのも夢ではありません。ただし、「完全独学(塾なし)」は絶対にやめましょう。
「参考書や解説を読んでも分からなかった問題」「なんとなく理解できたけど不安な問題」があったときに、気軽に質問できる状況を整えておくと勉強効率が格段にUPします。
- 手順1:「参考書ルート」を自習で進める
- 手順2:「解説を読んでもわからなかった問題」を個別指導塾でフォローしてもらう
- 手順3:(上記の繰り返し)
理由③:「受験のストレス」が減る
高3冬から通塾することで、受験生特有の「不安」「ストレス」から解放されやすくなります。
大学入学共通テストまで残り3ヶ月、一般入試や個別試験まで残り5ヶ月。入試本番が近づくにつれて、どうしてもメンタルが不安定になります。合格ラインすれすれの子はもちろん、A判定の子ですら不安で眠れなくなることも…。「もし不合格だったらどうしよう」とネガティブに考えてしまうため、勉強に集中できない悪循環に陥ってしまう子もいます。
メンタルが不安定な高3が塾に通うことで、「先生に言われたことをちゃんとやってるから合格できるはず!」「ここまで勉強してるから絶対合格できる!」と自信になります。また、友達や先生と雑談できるため、「いい気分転換」にもなりますよね。一方で、自宅にこもって勉強していると、憂鬱になってしまいます。
話し相手がいるからこそ、高3の冬から予備校/学習塾に通うべきでしょう。
高3が11月にやるべきこと【全然勉強してない方へ】
受験勉強がほぼゼロの高3が、偏差値60以上の大学に逆転合格する勉強法を解説します。GMARCHや関関同立レベルも夢ではありません。
「基礎固め」を削らない
最短・最速で成績アップを目指す高3生にとって、「基礎固め」が最重要です。
なぜなら、基礎をマスターするだけで、日東駒専レベル(偏差値55)は到達可能だからです。入試問題は基礎ができていれば一定の点数が取れる構成になっています。
基礎をサクッと終わらせて、演習や過去問に入るのは絶対にやめましょう。成績が伸び悩む受験生のほとんどが、「基礎はカンタンだから飛ばそう」と基礎を軽視しがちです。
基礎固めに注力するために、「演習(問題を解く)」の時間を削ってください。問題集や参考書で「最低限の演習」をする程度にして、冬休みに過去問で得点力を鍛えましょう。
英語の場合、単語・熟語・文法・解釈の基礎部分は絶対に削ってはいけません。一方で、長文読解の演習にはあまり時間をかけなくてもなんとかなります。もし長文が苦手なら、基礎に抜け漏れがある可能性が高いです。基礎が完璧なら、長文がスラスラ読めるでしょう。
基礎固めの勉強法は、以下の記事をご覧ください。
「時間の使い方」を見直す
最後の冬は一瞬で過ぎていきます。夏に十分に対策できなかった・合格ラインに達していない科目がある場合は、勉強時間をどう確保するかが合否のカギを握っています。
「授業中の内職」「移動などのスキマ時間の活用」「早起き」など、あらゆる時間の使い方を再検討してください。志望校合格まではSNSやYouTubeの利用も控えるべきです。食事の工夫も重要で、眠気防止のために炭水化物の量を減らして、腹八分目にするのも効果的です。食事時間や休憩時間に一呼吸おいてリラックスすることも大切ではあるものの、できるかぎり勉強時間にシフトチェンジできるように工夫したいところ。
今からの「努力量」で勝つ
高3の11月まで全然勉強してこなかった方が、逆転合格するには「これからの勉強時間」でライバルに勝つしかありません。
大学受験のライバルが1日8時間勉強するなら、あなたは1日10時間勉強しましょう。どんなに効率的な勉強をしたところで、勉強量が少なければ偏差値アップすら叶いません。
ワンランク上を目指す高3生の勉強時間の目安は、高3の理想的な勉強時間まとめで解説しました。
理想的な勉強時間(標準レベル)
- 平日:4時間以上
- 休日:8時間以上
理想的な勉強時間(難関私大/国公立)
- 平日:5時間以上
- 休日:10時間以上
ただ、勉強習慣があまりない方にとって「1日10時間」はかなりハードではないでしょうか。
「自習室」をフル活用すれば、勉強習慣ゼロの高3生でも1日10時間を継続できるはずです。
「集団授業」は必要なし!大学受験なら「個別」一択
「集団授業(一斉授業)」の塾/予備校に通うのは絶対にやめましょう。
なぜなら、集団授業にはムダが多いからです。極端な話、90分授業のうち、50分以上はムダな時間になっています。非効率な時間の積み重ねがもったいないのです。
集団授業の「ムダな時間」
- 「理解している問題」の解説を聞く時間
- 「正解している問題」の解説を聞く時間
そもそも、大手予備校/学習塾の授業は「参考書ルート」でカバーできます。授業を受けるより、優秀な参考書を使って自習したほうがコスパが良いのは間違いありません。
「解説を見てもわからない問題」や「なんとなく理解したけど、もっとくわしい教えてほしい」ケースも出てきますよね。そんな「ちょっとしたお助け」のために「個別指導塾」に行くべきです。たとえ集団授業(一斉授業)のほうが値段が安くても、1対1・1対2の個別指導をおすすめします。
ただし、東進ハイスクール・東進衛星予備校だけは例外です。東進の「自習室」のクオリティが高いため、一講座だけでも受講すべきです。
高3の理想的な勉強時間
大学入試に向けて、高校3年生の理想的な勉強時間を「時期別」「志望校の偏差値別」に解説します。
4月〜6月(+春休み)
理想的な勉強時間(標準レベル)
- 平日:4時間
- 休日:8時間
- 春休み:5時間
理想的な勉強時間(難関私大/国公立)
- 平日:5時間
- 休日:10時間
- 春休み:8時間
7月〜8月(+夏休み)
理想的な勉強時間(標準レベル)
- 平日:4時間
- 休日:8時間
- 夏休み:8時間
理想的な勉強時間(難関私大/国公立)
- 平日:5時間
- 休日:10時間
- 夏休み:10時間
9月〜11月
理想的な勉強時間(標準レベル)
- 平日:4時間
- 休日:8時間
理想的な勉強時間(難関私大/国公立)
- 平日:5時間
- 休日:10時間
12月〜3月(+冬休み)
理想的な勉強時間(標準レベル)
- 平日:4時間
- 休日:8時間
- 冬休み:8時間
理想的な勉強時間(難関私大/国公立)
- 平日:5時間
- 休日:12時間
- 冬休み:12時間
偏差値50(大東亜帝国/摂神追桃/日東駒専/産近甲龍)
- 高1(平日):1時間
- 高1(休日):2時間
- 高2(平日):2時間
- 高2(休日):3時間
- 高3(平日):4時間
- 高3(休日):8時間
偏差値60(MARCH/関関同立/地方国公立)
- 高1(平日):2時間
- 高1(休日):4時間
- 高2(平日):3時間
- 高2(休日):4時間
- 高3(平日):5時間
- 高3(休日):10時間
偏差値70(早稲田/慶應/旧帝大)
- 高1(平日):2時間
- 高1(休日):4時間
- 高2(平日):3時間
- 高2(休日):4時間
- 高3(平日):5時間
- 高3(休日):10時間
東進の調査によると、前述の難関大学に現役合格した人は「3年間で約4,137時間」もの勉強を積み重ねてきたとのこと。
1年あたり | 1日あたり | |
---|---|---|
3年間合計 | 4137時間 | – |
高校1年生 | 747時間 | 1時間55分 |
高校2年生 | 1014時間 | 2時間39分 |
高校3年生 | 2376時間 | 6時間28分 |
勉強時間を増やすコツは3つ
やる気が出ない&集中力が長続きしない高校3年生でも実践できる、勉強時間アップの方法を解説します。
コツ①:「学習環境」を変える
勉強時間を増やすコツ1つ目は、学習環境を「自宅」→「塾の自習室」に変更することです。
なぜなら、自宅ではやる気の浮き沈みが激しく、一時的にモチベーションが上がっても持続しにくいからです。受験勉強は長期戦であり、常に高いモチベーションを維持することが求められます。特別なやる気を出す方法はなく、自分を追い込んで「勉強せざるを得ない環境」に身を置くことが重要です。
塾の自習室に行くと、周りの生徒たちも集中して勉強しているため、自分も自然と集中しやすくなります。最初は1日1時間だけ自習室で勉強し、慣れてきたら1時間半に増やしていくとよいでしょう。もし1回の勉強時間を長くするのが難しい場合は、1日3回自習室に行くなど、頻度を増やす方法もあります。自習室だけでなく、図書館なども活用するとさらに効果的です。
「サボりグセがある子」「集中力がすぐに切れちゃう子」にとって、塾の自習室は最良な学習スペースと言えます。家で勉強できないのは甘え?高校生は「自習室」を使うべしで自習室のメリットを解説しました。
「勉強意欲が高いライバル」に囲まれることが、モチベーションアップの第一歩です。
コツ②:「既存の習慣」とセット
勉強時間を増やすコツ2つ目は、「既存の習慣」とセットにして習慣化することです。
なぜなら、毎日欠かさずにやっている行動(=習慣)と「勉強」をセットにすることで、「勉強」も習慣化されるからです。
高校に入ったばかりの頃は電車通学が面倒に感じても、数ヶ月経てば自然と慣れるように、勉強も習慣にしてしまえば「当たり前のこと」になります。学校帰りに塾へ直行したり、塾の自習室が開くと同時に勉強を始めるなど、ルーティン化することがポイントです。
これは「デキる社会人」が実践しているテクニックでもあり、著名な書籍で紹介されることもあります。毎日ほぼ無意識にやっている行動に勉強を組み合わせることで、勉強も習慣化されます。
具体例
- 「電車に乗る」+「英単語を勉強する」
- 「布団に入る」+「15分だけ今日の復習をする」
- 「歩く」+「イヤホンでリスニングを聞き流す」
日常の習慣に勉強を組み合わせることで、「◯◯をやるときには勉強しないと落ち着かない!」と感じるようになります。最初の1週間は「気合いでなんとか続ける」ことが重要です。2週間も続ければ、受験勉強が習慣化してくるでしょう。
コツ③:志望校を決める
勉強時間を増やすコツ3つ目は、志望校を明確にすることです。
勉強する目標があいまいだと気合いが入らなくても仕方ありません。第一志望校合格に必要な「偏差値」と「出題範囲」をハッキリさせてください。
受験勉強のやる気が出ない原因は、「目標にワクワクしていない」or「目標達成への道のりが不透明」だからかもしれません。
志望校選びのポイントは、以下の記事が参考になります。
大学受験勉強のやる気が出ない原因10選
受験生なのにモチベーションが上がらない原因は、以下が考えられます。
- 寝不足・体調不良
- 学習環境が悪すぎる
- 親からのプレッシャー
- 目標(志望校)が不明確
- 受験うつ(不安・ストレス)
- 勉強のやり方がわからない
- 勉強しても成績が伸びない
- スマホやゲームなどの誘惑
- 勉強意欲が低い友達の存在
- アルバイトや部活による疲労
「なぜやる気が出ないのか?」を明確化した上で、「じゃあどうやったらやる気が出るのか?」という具体的な解決策を探ってください。今のままだと、入試直前に後悔してしまいます。勉強意欲アップのヒントは、勉強時間を増やすコツは3つで解説しました。
ちゃんと勉強しているのに偏差値が伸びないなら、【辛い/病気】勉強しても成績が上がらない原因7選をご覧ください。高校生の致命的なミスをご紹介してます。
勉強効率を高める→偏差値アップ→成功体験でうれしい→モチベーションアップ、という好循環を作りましょう。
大学受験に間に合う気がしないと感じる高3生へ
高校3年生の冬からでも、努力次第で逆転合格のチャンスは十分にあります。合格ラインに達していない受験生は、以下を徹底してください。
11月にやるべきこと
- 「基礎固め」を削らない
- 「時間の使い方」を見直す
- 今からの「努力量」で勝つ
上記の3つに加えて、塾や予備校に通うのは必須です。塾の自習室をフル活用してください。
今まで受験勉強をサボり気味だったなら、「残り3ヶ月」に死ぬ気で勉強しないと大学受験で失敗してしまいます。
大学進学後・就職活動時・社会人になってから、「もっと勉強すればよかった…」と後悔しないためにも、今はしっかりと受験勉強に取り組みましょう。