- 基礎固めの効率的なやり方は?
- 基礎固めにおすすめの参考書は?
- 基礎固めはいつまでに終わらないとやばい?
こういった疑問に答えます。
大学受験勉強を始めるにあたり、「基礎の定着」が重要なのは疑いようのない事実です。基礎基本を徹底的に理解するからこそ、応用問題を解けるようになります。
ただ、限られた時間の中で効率的に偏差値アップする上で、基礎固めにどれくらい時間をかけるべきかは判断しにくいですよね。せっかく努力するからには、ムダな勉強に時間をかけるのは絶対に避けたいところ。
そこで本記事では、基礎固めの効率的やり方を徹底解説します。
これから受験勉強を本格スタートする高校生は必見です。偏差値を劇的に高めましょう。
目次
大学受験の基礎固めのゴールは、「先生役」ができる状態
大学受験の基礎固めとは、教科書の基礎〜応用問題レベルまでの内容を完璧に理解している状態です
教科書の問題をすべて解けるだけではなく、教科書の知識や問題を人に説明できるほどの理解度を目指してください。学校の授業を教科書やノートを見ずに、あなたが先生役として再現(授業)できる=「基礎固めが完璧な状態」と言えます。
模試や過去問で苦戦している受験生の多くが、「基礎固めできているつもり」になっているだけで、まだまだ不十分です。基礎基本をマスターできているなら、日東駒専レベルの過去問を7割取れるでしょう。
早慶上理などの超難関私立大学や国公立大学が第一志望なら、基礎固めだけでは物足りません。ただ、基礎力がないのに応用問題は解けません。あなたの志望校に関わらず、まずは基礎固めを100%に仕上げましょう。
「基礎固めをどこまで勉強すべきか?」の結論は、以下の通りです。
- 条件①:あなたが先生役として、学校の授業を再現できる
- 条件②:日東駒専の過去問で7割以上解ける
大学受験の基礎固めのやり方【3ステップ】
基礎固めの効率的な勉強法は、次の3ステップだけ。この手順で進めれば、日東駒専の過去問で70%以上を取れるくらいの基礎学力が身に付くでしょう。
大前提として、志望校を早めに確定してください。志望校別に対策が異なるため、第一志望校が決まっていないと非効率になってしまいます。
基礎固めのやり方(全教科OK)
- 手順①:「暗記」を一気に終わらせる
- 手順②:「参考書」を解く→当日中に100%理解する
- 手順③:「個別指導塾」で苦手科目/単元をフォローしてもらう
手順①:「暗記」を一気に終わらせる
まずは、暗記からはじめましょう。
問題演習の前に暗記を終わらせるべき理由は、暗記することで問題がスラスラ読めるようになるからです。たとえば、英語の長文読解が苦手な子でも英単語と英熟語を完璧にマスターすれば、長文が驚くほどカンタンに読めるようになります。
基礎固めでやるべき暗記系は、主に以下の通りです。
- 文系:「英単語」「英熟語」「古文単語」
- 理系:「英単語」「英熟語」
数学/理科/社会の覚えるべき重要事項や公式は、問題演習するなかで覚えれば問題ありません。英語と国語を中心に暗記を始めましょう。
志望校から逆算した単語帳などは、【理系/文系】大学受験の参考書おすすめ100選で紹介しました。
やれば得点力が確実に上がるのは暗記だけです。とにかく最初は暗記に時間を割いてください。
手順②:「参考書」を解く→当日中に100%理解する
一通り暗記ができたら、問題演習に入ります。「参考書ルート」に沿って、問題集を解きましょう。
問題集の賢い使い方
- コツ①:「間違った問題」「解き方が自信のない問題」に×印をつける(苦手箇所が瞬時にわかるように)
- コツ②:×印の問題を「当日中」に100%理解する(後回しにするとやらなくなる)
- コツ③:100%理解とは、「答え」ではなく「解き方」を友達にわかりやすく説明できる状態
偏差値アップに直結する復習方法は、急に成績が下がった高校生の対策+勉強法3選をご覧ください。独学でやりがちな致命的なミスを解説しています。
「次のページにどんどん進める」のはやめましょう。ゆっくりでもいいので着実に理解することが基礎固めの最短ルートです。
手順③:「個別指導塾」で苦手科目/単元をフォローしてもらう
問題演習&復習をするなかで、「なんとなく理解したけど不安な問題」「解説を読んでもよく分からない問題」を個別指導塾でフォローしてもらいましょう。
集団授業ではなく、個別指導が優秀な理由は「質問し放題」だからです。ほとんどの高校生は、「独学メイン」+「個別指導塾に週1〜2コマ」で志望校合格できます。
有名予備校などの集団授業だと、「勉強した気になっただけ」で得点力が伸びていないことばかりです。一方で、個別指導なら「ゆっくりだけど着実に理解できる」ため、基礎固めとの相性は抜群です。
個別指導塾の必要性は、「塾は個別と集団どちらがいいか?」の記事で解説しました。
大学受験の基礎固めはいつまでに終わらせるべき?
いつまでに終わらせるべきかのタイムリミットは、志望校のレベルによって大きく異なります。
早慶上理・地方国立:「高3の夏休み前まで」
偏差値65以上の大学が第一志望の場合、高校3年生の夏休み前までに基礎固めを終わらせましょう。
超難関大学に合格するには、圧倒的な演習量が求められます。高3の7月上旬までに「日東駒専の過去問で7割取れる」状態にした上で、次のスケジュール感を目指してください。
- 7月上旬まで:日東駒専の過去問で7割以上(全教科)
- 8月が終わるまで:GMARCH/関関同立の過去問で7割以上(最低2教科)
- 12月が終わるまで:早慶上理/地方国公立の過去問で7割以上(全教科)
早慶上理や地方国公立を本気で目指すなら、できれば高校2年生のうちに、遅くとも高校3年生の夏休み前までに基礎固めを終わらせましょう。
GMARCH・関関同立:「高3の夏休み終わりまで」
偏差値60以上の大学が第一志望の場合、高校3年生の夏休み終わりまで(8月中)に基礎固めを終わらせましょう。
明確な目標があったほうが夏休みを有意義に過ごせるので、夏休み中に日東駒専の過去問を7割解ける状態を目指してください。どんなに遅くても8〜9月中に基礎固めが終わっていないと、日東駒専などの滑り止めの大学に進学するハメになります。
GMARCHや関関同立は、受験者数が最も多い&倍率が高いことが知られています。1点差で合否が分かれるくらい熾烈な戦いが待っているので、最大限前倒しで計画を達成しましょう。
- 8月が終わるまで:日東駒専の過去問で7割以上(全教科)
- 12月が終わるまで:GMARCH/関関同立の過去問で7割以上(全教科)
GMARCHや関関同立を本気で目指すなら、できれば高校3年生の夏休み前のうちに、遅くとも高校3年生の夏休みが終わるまでに基礎固めを終わらせましょう。
日東駒専・産近甲龍:「高3の冬休み終わりまで」
偏差値55以上の大学が第一志望の場合、高校3年生の冬休み終わり(1月上旬)までに基礎固めを終わらせましょう。
日東駒専や産近甲龍は基礎固めが100%できていれば、ほぼ間違いなく合格します。基礎基本ができているのに不合格になるとしたら、以下の2パターンが考えられます。
- 敗因①:基礎固めができていると思っているだけで、実は抜け漏れが多々あった
- 敗因②:基礎固めはできているが演習問題に慣れていない
第一志望校に合格できない最大の理由は「勉強不足」です。基礎固めの重要性を知りつつも、ついついサボって妥協してしまう受験生が多発しています。
大学受験の基礎固めが終わらない場合の対策
高3の秋(9月10月)にもかかわらず、基礎固めが全然できていないなら、「勉強時間が増える環境」を整えることが最優先事項です。
「基礎ができていない」の定義は、「教科書レベルの内容を友達にわかりやすく授業できない」もしくは「日東駒専の過去問が7割未満」の状態を指します。
基礎固めの終わりが見えない場合は、勉強時間を増やすしかありません。やるべきことは明確なので、あとはやる量を増やすだけですよね。
「サボりやすい子」「集中力が長続きしない子」でも勉強時間を確実に増やす方法は、「勉強しなきゃいけない環境に身を置くこと」です。もっとも現実的な解決策は、学習塾(+自習室)に通うことではないでしょうか。
塾や予備校に通うのはもちろん、塾に併設されている「自習室」に毎日通いましょう。「勉強意欲が高い子」に囲まれることで、あなたのモチベーションも必然的に高まります。
大学受験対策に必要な勉強時間
大学受験に向けた、理想的な勉強時間をご紹介します。「自習」と「塾の授業」を含めた平均値です。
高校1年生
理想的な勉強時間(標準レベル)
- 平日:1時間以上
- 休日:2時間以上
理想的な勉強時間(難関私大/国公立)
- 平日:2時間以上
- 休日:3時間以上
高校2年生
理想的な勉強時間(標準レベル)
- 平日:2時間以上
- 休日:3時間以上
理想的な勉強時間(難関私大/国公立)
- 平日:2時間以上
- 休日:4時間以上
高校3年生
理想的な勉強時間(標準レベル)
- 平日:4時間以上
- 休日:8時間以上
理想的な勉強時間(難関私大/国公立)
- 平日:5時間以上
- 休日:10時間以上
基礎をマスターするために「週1〜2コマ」だけでも塾に通うべき
大学受験を「完全独学」で乗り切るのは、きついと言わざるを得ません。少なくとも、塾や予備校を活用している受験生と比べて「不利」なのは間違いないです。
国公立・私立を問わずに難関大学を目指すなら、週1〜2コマだけでも通塾すべきです。
独学の最大の敵は、「勉強時間が足りない」こと。自宅だと集中力が長続きしない受験生は、家で勉強できないのは甘え?高校生は「自習室」を使うべしをご覧ください。
塾に通うことで「集中しやすい環境」を手に入れましょう。