- 個別と集団どちらがいいか?
- 集団塾に向かない子は?人見知りだけ?
- 集団塾から個別に変えたら成績が上がる?
こういった疑問に答えます。
「集団塾」vs「個別塾」は、塾選びで悩みがちな永遠のテーマです。みんなで切磋琢磨して学べる集団授業、1対1で着実に成績アップできる個別指導。授業スタイルだけではなく、料金やカリキュラムも大きく異なります。
せっかく安くない授業料を払って入塾するからには、確実に成績アップ/やる気アップに繋がってほしいところ。塾選びに失敗すると、お金と時間をムダにするだけではなく、こどもが勉強嫌いになってしまうかもしれません…。
そこで本記事では、「集団塾」vs「個別指導塾」を徹底解説します。
あなたのお子さんにぴったり学習スタイルを知りたい方は必見です。
個別と集団どちらがいいか?【診断テスト7問】
「個別指導塾」or「集団塾」のどっちがあなたに最適なのかを、7つの質問に答えるだけで明確になります。
診断①:勉強をサボりがちか?
- YES:集団塾(一人ひとりの理解度や宿題への取り組み姿勢まではフォローしてくれません)
- NO :個別塾(理解度や宿題への取り組み姿勢、どれくらい勉強しているのかをフォローしてくれます)
診断②:友達と競争するのが好きか?
- YES:集団塾(塾のクラスメイトと点数を競いながら切磋琢磨します)
- NO :個別塾(他人と比較せずに、過去のあなたがライバルです)
診断③:スケジュール管理が得意か?
- YES:集団塾(スケジュール管理や学習管理は一切してくれません)
- NO :個別塾(志望校合格などの目標設定から逆算したスケジュールを組んでくれます)
診断④:苦手意識が強い科目がないか?
- YES:集団塾(不得意な教科だと授業に遅れてしまうかもしれません)
- NO :個別塾(不得意な教科はていねいに指導してくれます)
診断⑤:授業中に挙手や質問ができるか?
- YES:集団塾(分からない問題があった時に自分から質問しないと得点力が伸びません)
- NO :個別塾(分からない問題があった時は担当の先生が気づいてくれます)
診断⑥:人間関係にストレスを感じないか?
- YES:集団塾(他校の生徒と仲良くなる必要があります)
- NO :個別塾(他校の生徒と関わることはないため、人見知りでも問題ありません)
診断⑦:学校の授業で集中力がずっと続くか?
- YES:集団塾(どんなに質が高い授業でも集中力が続かなかったら無意味になります)
- NO :個別塾(集中力が切れかけている時は先生がフォローしてくれます)
集団塾に向かない子の特徴5選
集団塾に向かない子の特徴をYahoo!知恵袋よりわかりやすく解説します。どれか1つでも当てはまれば、集団塾はやめておきましょう。
学校の授業についていけない
学校の授業に少しでも遅れがちな子は、集団塾が向いていないかもしません。
なぜなら、集団塾の授業は「学校の授業の難しい版」だからです。比較的やさしめな学校の授業についていけないなら、集団塾の授業だと完全に取り残されてしまいます。
もちろん集団塾の先生のほうが優秀かつ分かりやすい授業をしてくれる傾向があります。ただ、学校の授業よりも「難易度が高い」&「スピードが速い」のも忘れないでください。
学習管理や自学自習ができない
スケジュール管理が苦手だったり、自学自習の習慣がない子は、集団塾が向いていないかもしません。
個別指導塾と違って集団塾では、学習管理をしてくれません。たとえば、塾で宿題や課題を出して、子どもがサボっていても注意すらされないでしょう。「毎日ちゃんと勉強しているのか?」「志望校合格から逆算した勉強ができているのか?」などは一切フォローしてくれません。
「志望校や目標の偏差値を達成するために、優先的にやるべきことは何か?日々の学習プランをどうするか?」といった学習管理を自分ですべて行う必要があります。学習計画を立てたとしても、挫折せずに毎日コツコツ継続させることも欠かせません。
個別指導なら三日坊主になりやすい子を徹底フォローしてくれます。
人間関係にストレスを感じやすい
同じクラスの「友達(生徒)」と仲良しになれる自信がない子は、集団塾が向いていないかもしません。
人間関係でストレスを感じると、塾に行くこと自体がいやになり、勉強は悪影響を与えかねません。たとえ塾にちゃんと通ったとしても、勉強に身が入りにくいですよね。
学校で人間関係に強いストレスを感じている子は、おそらく塾でも同様に友達との関係でストレスを感じちゃうでしょう。
勉強に集中させてあげるためにも、集団塾に行かないことをおすすめします。
ライバルがいても、競争心が芽生えない
ライバル(友達)と競うことが苦手なら、集団塾が向いていないかもしません。
集団塾に通うメリットは「切磋琢磨する友達がいる」ことですよね。「あいつも頑張ってるし、自分もやらなきゃ!」といい刺激をもらえる存在がいるから、勉強嫌いな子でも半強制的にやらざるを得なくなります。
しかし、もとから競争心が弱い子の場合、つねに友達と比べちゃって、プライドが傷つけられたり、他人からの目が気になってしまうリスクすら考えられます。
友達と比較されるのが苦手な子は、集団塾に行かないことをおすすめします。
人見知り&緊張で、自分から質問できない
10名程度いる集団塾の授業中に、分からない問題があった時に自分から質問できない子は、集団塾が向いていないかもしません。
塾は「先生の話を聞く」「問題を解く」のが目的ではありません。「分からない問題をわかるようになって、点数アップする」ことが目的です。友達の目が怖くて質問できないのは、本末転倒です。
「先生〜!◯◯◯がわからないんですが、□□□ってことですか?」「宿題の6問目なんですが、なんで△△△になるんですか?」といった質問を自分からできるかどうが、点数アップのカギを握っています。
人見知りで内気な子・怖がりな子は、集団塾に行かないことをおすすめします。
集団塾から個別に変えたら成績アップしやすい
集団授業で伸び悩んでいる中高生が個別指導塾に切り替えただけでも、「定期テストの点数」や「偏差値」が劇的に向上するチャンスは十分にあります。
個別指導塾に変えたら成績が伸びやすい理由は2つあります。
理由①:サボりにくい環境だから
- 集団授業:こっそりサボっていてもバレない
- 個別授業:サボっていると先生にすぐ注意される
集団塾から個別に変えることで、「授業の濃密さ」が向上します。
集団授業でいくら有名な講師から教えてもらっていても、生徒自身が集中していなかったら成績アップはできません。一方で、個別授業なら先生の視線があるから「いい緊張感」で授業に集中できます。
理由②:ちゃんと理解しているのかが丸わかりだから
- 集団授業:授業を受けて理解したつもりになりがち
- 個別授業:理解していないとすぐ先生から指摘される
集団塾から個別に変えることで、「理解度」が向上します。
集団授業では「長時間授業を受ける」ことで満足してしまい、理解できていないケースばかり。ノートにわかりやすく整理することで満足、が典型例です。なんとなくわかった気になっていても、実際に問題を解かせたら「ぜんぜん解けない…」と悩む子が多発しています。
一方で、個別授業なら先生が「子どもの理解度」をガッツリ確認してくれるので、理解できるまで何度もていねいに指導してくれます。「問題を解く」→「採点」→「間違った問題を先生が解説」の繰り返しなので、(個別指導塾なら)ゆっくりですが着実に成績アップにつながります。
「集団塾」vs「個別塾」を徹底比較
「集団塾」vs「個別指導塾」の違いを比較しました。まずは、メリット・デメリットをしっかりと知ることからスタートです。
集団塾 | 個別指導塾 | |
---|---|---|
授業料 | ちょっとだけ安い | ちょっとだけ高い |
先生の質 | 社会人メイン (大学生/院生/社会人) | 学生メイン (大学生/院生) |
授業形態 | 先生1名・生徒10〜20名 | 先生1名・生徒1〜3名 |
向いている子 |
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メリット |
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デメリット |
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集団塾は、あらかじめ用意されたカリキュラムや教材に沿って授業を行います。学校の授業と同じイメージです。大手学習塾だと「入塾テスト」などの結果をもとに、学力別にクラス分けを行います。「人気校の合格実績」を増やしたい塾のエゴによって、上位クラスが優遇される傾向があります。
個別指導塾は、決まったカリキュラムや教材は一切ありません。子どもの学力や課題、志望校に合わせてオーダーメイドの授業を行います。先生に出題されたプリントをこなしながら、分からない問題があったら先生に聞く、という授業スタイルが一般的です。「自習の上位互換」と言えるのではないでしょうか。
「集団塾」or「個別指導塾」の選び方は、「学力」を判断基準にすべきです。なぜなら、「集団塾は頭が良い子にとってはコスパが良い」「個別指導塾は勉強が苦手な子にとってコスパが良い」からです。
あなたの偏差値/志望校によって塾を選ぶのが賢い選び方と言えます。
通塾経験者322名のアンケート結果
集団塾と個別指導塾で迷った時の選び方
集団塾か個別指導塾で迷った時の賢い選び方を、小中高別に解説します。
小学生(中学受験)
「私立/国立中学校」「公立中高一貫校」への中学受験を予定しているなら、集団塾に行くのが王道です。経済的に余裕があるご家庭は、「苦手克服」目的で家庭教師との併用もしています。
- 中学受験をする:「集団塾」or「家庭教師」
- 中学受験をしない:(塾は不要)
ただし、「プレッシャーに弱い子」「HSP気質の子」「クラスより1人のほうが勉強に集中できる子」は、個別指導塾をうまく活用しています。
中学受験に強い個別指導塾なら「個別教室のトライ」が最有力でしょう。
中学生(高校受験)
中学生の場合、「受験対策(偏差値アップ)」だけでなく、「定期テスト対策(内申点アップ)」も求められます。
「周囲の環境」があなたのお子さんにどのような影響を与えるのかを見極めましょう。
- 友達と授業を受けたほうがやる気が出る:「集団塾」
- 友達と授業を受けると集中できない/サボりやすい:「個別指導塾」
「苦手科目」があるかどうかも、塾選びのヒントになります。
- 苦手科目がほとんどない:「集団塾」
- 苦手科目がある(とくに英語/数学/国語):「個別指導塾」
高校生(大学受験)
高校生の塾選びは、志望校や学力、受験科目などをトータルで判断する必要があります。
「そもそも通う時間があるか?」をチェックしましょう。
- 時間に余裕がある:「集団塾」
- 部活やバイトで忙しい:「個別指導塾」
「学力」も重要な判断材料です。東大・京大をはじめとした国公立・早慶をはじめとした難関私立を第一志望にしているなら、大手予備校の集団塾に通うことになるでしょう。
- 偏差値65以上を目指す:「集団塾」
- 偏差値50〜60を目指す:「個別指導塾」
「勉強へのモチベーション」も塾選びには大切です。集団授業はサボろうと思えば簡単にサボれてしまいます。授業を受けただけで満足してしまう子が多発しているのをご存知でしょうか。一方で、個別指導は先生の目線もあるので、いい緊張感で授業に臨めます。
- モチベーションがとても高い:「集団塾」
- モチベーションがあまり高くない:「個別指導塾」
集団塾でハイレベルの授業を受けたとしても、子どもが真剣に取り組んでいないと成績アップは望めません。(集団塾では)授業中はもちろん、授業の前後に自分から質問するくらいのモチベーションが求めれます。
「個別」「集団」ともに無料体験授業を受けてみることで、あなたにピッタリの授業スタイルが確実に分かるでしょう。
- 流れ①:気になる塾(3社)の無料体験授業を受けてみる
- 流れ②:先生との相性、授業の雰囲気を親視点/子ども視点で確認する
- 流れ③:その場で入会せずに、メリット・デメリットを比較した上で、3社から1社に絞る
上記の選び方なら、「リスクゼロ(完全無料)」かつ「冷静」に比較できるでしょう。
集団塾についていけない5つの原因
集団授業についていけない主な原因は5つあります。
原因①:「塾講師の質」が悪い
指導力が欠如した先生だと、授業内容を理解できない危険性があります。どんなに一生懸命に授業を聞いても、ちんぷんかんぷんな説明だったら成績が伸びるわけがありません。
大手学習塾でも「指導経験ほぼゼロの先生」や「大学生のバイト講師」が意外と多いのをご存知でしょうか。
あなたのクラスの先生が「本当に信頼できる先生なのか?」をいま一度振り返ってみましょう。
原因②:質問しにくい雰囲気
集団授業で成績アップするには「質問しまくる」ことが最低条件です。ちょっとでも疑問点があれば、「その場」で解決してください。
「あとで友達に聞けばいいや」「家に帰ってから参考書を読み返そう」と後回しにするのは絶対NG!
人見知りで授業中に挙手するのが苦手なら、授業の前後で先生に相談してください。せっかく安くない授業料を払っているからには、先生をガンガン有効活用しないともったいないです。
原因③:塾の授業以外に勉強していない
学校や塾の授業以外で、どれくらいの時間勉強していますか?
テストで高得点を取るのはもちろん、志望校合格するためにも「自習」は欠かせません。
自宅学習では「復習」をしっかり取り組んでください。授業で分からない問題・カリキュラムがあれば、その日のうちに理解できることが理想です。
中学生の勉強時間は、高校受験の勉強時間まとめ【偏差値50/60/65/70】で解説しました。
原因④:授業を受けることが目的になっている
集団塾の最大のリスクは「授業を受けただけで満足」してしまう点です。
とくに優秀な先生・ハイレベルな授業の場合、「理解したつもり」になりがち。クオリティの高い授業をたくさん受講しても、得点力アップにつながる保証はありません。
授業の前後で「得点力が伸びているか?」が重要です。成績が上がらなければ、通塾している意味がないですよね。
原因⑤:授業内容があなたの学力に合っていない
あなたのクラスの学力レベルがミスマッチしているかもしれません。
ワンランク上の志望校に合格したいからといって、ハイレベルな授業を受けるのはおすすめできません。
なぜなら、特進クラスなどの難関校向けの場合、「基礎固め」ができている前提で授業が進みます。平均的なクラスだとしても、あなたの学力より上のレベルの授業だと、ついていけなくなるのも仕方ありません。
クラス選び・塾選びをする際は、背伸びしすぎないようにしてください。
集団塾についていけない場合の対処法3選
集団塾へサボらずに通っているのに、成績が伸び悩むor授業に遅れがちな子の対策を解説します。
対処法①:勉強の「量」を増やす
集団塾についていけないなら、勉強時間を増やしてはいかがでしょうか。
どんなに優秀な先生の授業を受けても、授業だけで成績を上げるのは不可能です。「授業以外」でどれくらい勉強するかが成績アップの成否を握っています。
自宅だとついつい勉強をサボってしまう子は、家で勉強できないのは甘え?「自習室」を使うべしをご覧ください。塾の自習室をフル活用することで、勉強時間が格段に増えます。
対処法②:勉強の「質」を高める
集団塾についていけないなら、勉強のやり方を見直してはいかがでしょうか。
塾をうまく活用しつつ、効率的に成績アップするポイントを解説します。
勉強法の改善案
とくに小学生と中学生は勉強法が間違っていることが多いです。
「緊張して質問できない子」「分からない問題があっても放置しがちな子」はそもそも集団塾に向いていません。個別指導塾に切り替えましょう。
対処法③:個別指導塾に乗り換える
集団塾についていけないなら、集団塾を今すぐ辞めて、個別指導塾に入塾してはいかがでしょうか。
「勉強があまり得意じゃない子」「成績が伸び悩んでいる子」「分からない問題があっても積極的に質問できない子」は、個別指導塾のほうが向いています。個別指導だからこそ、先生があなたの勉強状況をこまめにチェックしてくれるので、ゆっくりだけど着実に成績が伸びます。
集団塾で成績が伸びなかった子でも、個別指導塾に乗り換えたら3ヶ月以内で成績が一気に伸びるケースも多々あります。
集団塾の致命的なデメリット
集団塾(集団授業)のデメリットとは、勉強した気になるだけで、成績が上がらないケースが多いことが挙げられます。
「今日も勉強がんばったなぁ〜」と満足するものの、授業の内容を理解していない(実際に問題を解いてみたら解けない)ことばかりなんです。
集団授業を受けて自己満足をしちゃう原因は「①個別塾よりも授業時間が長い」「②いろんな教科の授業を取れる」「③分からない問題を放置しがち(質問しにくい)」あたりでしょう。
結論として、集団塾よりも個別指導塾のほうが圧倒的にコスパが良いと断言できます。
個別指導塾のメリット・デメリットは、【料金比較】個別指導塾おすすめ5選【授業料が安い】の記事で解説しました。
集団塾で伸びる子・伸びない子の違い
集団塾で成績が伸びる子・伸びない子の違いは「自分からガンガン質問できるか?」です。
授業中に遠慮せずにどんどん質問できる子は、ほぼ間違いなく成績アップできるでしょう。一方、周りの目を気にして質問しない子は、伸び悩むでしょう。
実際に、ぼくが集団塾に通っていた時に「授業後に先生を独占して質問しまくっている子」は、偏差値60→70になり慶應大学に合格していました。
- 「成績が伸びる子」:授業中はもちろん、授業の前後でも先生にガンガン質問する子
- 「成績が伸びない子」:授業中に先生から指された時しか質問できない子
「ちょっとでも分からなかったら、理解できるまでとことん質問する」が大切です。せっかく高い授業料を払っているんだから、遠慮してはいけません。
ガツガツ質問できないなら、集団塾をやめといたほうが良いかもしれません。
結論:迷ったら「個別指導塾」がおすすめ
「集団塾」と「個別指導塾」のどちらがいいか迷ったら、個別指導塾の体験授業を受けてみましょう。
個別指導塾なら、あなたのお子さんの成績をゆっくりですが着実に向上してくれます。集団塾は向き不向きが激しいので注意が必要です。
ただし、個別指導塾のなかにも「微妙な塾」「ひどい先生」が一定数いるため、必ず3社の体験授業を受けることをおすすめします。
ご自身の目で各社のメリット・デメリットをきちんと把握した上で、冷静に最終決断をしてはいかがでしょうか。