- 塾なしで高校受験の割合は?
- 塾に行かずに高校受験は失敗する?
- 塾なしでもトップ校に合格できる?
こういった疑問に答えます。
中学生になると部活や習い事で忙しくなり、自宅での勉強をついついサボってしまいます。保護者としては、高校入試向けて少しずつ勉強してほしいですよね。
現実問題として、自学自習がむずかしいから「学習塾」も選択肢に入るものの、経済的な理由で塾なしでの高校受験を検討しているご家庭もあるでしょう。ただ、塾なしが原因で不合格になり、治安の悪い高校・偏差値が低すぎる高校に進学せざるを得なくなったら一生後悔してしまいます。
そこで本記事では、塾なしで高校受験を受ける中学生の「割合」と「失敗パターン」を解説します。
塾に行かずに高校受験を検討している中学生と保護者は必見です。
塾なしで高校受験の割合は?中学生が塾に行ってる割合は?
高校入試に向けて、どのくらいの中学生が塾を活用しているのかをデータを用いて解説します。
塾なしで高校受験の割合:16%
塾に行かずに高校受験を受ける中学生の割合は「約16%」です。
文部科学省の調査によると、通塾していない中学3年生の割合が、「公立中学生:16.0%」「私立中学生:43.3%」とのこと。母数には「そもそも高校受験しない子(中卒や中高一貫校生など)」も含まれるため、高校受験を塾なしで受ける割合は10人に1人程度だと推察できます。
公立中学生 | 私立中学生 | |
---|---|---|
中学1年生 | 42.2% | 48.4% |
中学2年生 | 30.8% | 46.6% |
中学3年生 | 16.0% | 43.3% |
上記のデータは、1年間で「学習塾費」を支出していない(塾なし)家庭の割合です。
中学1年生のうちは自習でカバーできていたものの、高校受験が近づくにつき「塾の必要性」に気づき、通塾し始める子がグンと増えていることがわかります。
中学生が塾に行ってる割合:62.1%
文部科学省のデータによると、中学生の通塾率は「公立:70.4%」「私立:53.9%」とのこと。
※公立と私立の生徒数(母数)が異なるため、正確な数字ではありません。
公立 | 私立 | |
---|---|---|
中学生全体 | 70.4% | 53.9% |
中学1年生 | 57.8% | 51.6% |
中学2年生 | 69.2% | 53.4% |
中学3年生 | 84.0% | 56.7% |
上記の通塾率は、年間で「学習塾費」を支出した家庭の割合です。母数には「高校受験をしない子」「中高一貫校の子で受験が必要ない子」も含みます。したがって、高校受験予定の中学生の「9割程度」が塾に通っていると推察できます。
公立/私立で通塾率が異なる理由
「私立の中学生」より「公立の中学生」のほうが塾の利用率が高いです。私立の中学生のご家庭のほうが経済力がありそうなのに、意外ですよね。
「公立の中学生」のほうが通塾率が高い理由は2つあります。
- 理由①:私立中の多くが中高一貫校なので、そもそも高校入試を受けなくてもよい
- 理由②:公立と比べて私立のほうが、受験対策などのサポートが充実している
塾に行かずに高校受験する失敗パターン5選
塾なしで高校受験にチャレンジした結果、不合格になりやすい中学生の特徴を解説します。
中学1年生から塾だ必要だと言われる理由は、»中学生は塾に行くべきか?で徹底解説しました。
家で勉強する習慣がない
自宅で1日1時間以上の勉強習慣がない中学生は、今すぐに塾に通いましょう。
通塾する意外なメリットとして「自習室」の存在が挙げられます。塾の自習室を使うメリットは5つあります。
今まで自習室を使ったことがない方は、家で勉強できないのは甘え?中学生は「自習室」を使うべしをご覧ください。勉強効率が一気に上がるヒントも解説しました。
「自宅だとやる気が出ない」「自宅だと誘惑が多すぎる」と感じる中学生にとって、塾の自習室は最適な環境と言えるでしょう。
モチベーションの波が激しい
「勉強する気が出ないし、今日くらいサボってもいいや」と勉強意欲に波がある中学生は、今すぐに塾に通いましょう。
だれでも勉強する気になれない日はありません。ただ、「やる気が出ないからやらない」という選択を取るのは危険です。勉強しない言い訳作りが習慣化してしまうと、高校入試だけでなく高校生になってから苦労してしまうでしょう。
学習塾に通うことで「やる気がないけどやらなざるを得ない状況」に身を置けます。気分に左右されずに勉強するためにも、塾は必須だと言えます。
志望校より自分の偏差値が低い
志望校の合格ラインに到達していない中学生は、今すぐに塾に通いましょう。
特に模試でB判定未満の場合、塾なしで逆転合格は現実的に難しいと言わざるを得ません。
高校入試のライバルもあなた同様に頑張っている中で、あなたが逆転合格するには「圧倒的な勉強時間」と「効率的な勉強法」が欠かせません。独学でこの2つを実現するのはハードではないでしょうか。
だからこそ、勉強の量と質を最大化するためにも学習塾の活用が必要だと言えます。
勉強計画の立て方がわからない
志望校合格から逆算した「計画立て」と「スケジュール管理」が苦手な中学生は、今すぐに塾に通いましょう。
偏差値を効率的に上げるためには、「正しい勉強」を「コツコツと積み上げる」ことが重要です。なんとなく勉強しても成績は上がりません。中3の1月に「理想の学力」を手にすることから逆算してスケジュールをこなさなければ合格は見えてきません。
一方で、高校入試に精通した塾の場合は「先生に言われたことを120%こなす」だけで合格圏内に到達可能です。「今日は◯◯◯の問題集を10ページやればいいのか!」といった具体的な学習範囲をアドバイスしてくれるので、スケジュール立てが苦手な子でも安心ではないでしょうか。
スマホやゲームの誘惑に負けやすい
自宅で勉強している際にスマホ・ゲーム・テレビ・睡眠などの誘惑に負けがちな中学生は、今すぐに塾に通いましょう。
あなたの家には「誘惑」がたくさんあります。どんなに勉強意欲がある子でも、高校入試までの長期戦を「欲」vs「勉強」の争いに勝ち続けるのは至難のワザです。特に部活を頑張っている中1・中2にとって、勉強と部活の両立はカンタンではありません。
一方で、塾の自習室なら、「誘惑ゼロ」かつ「勉強せざるを得ない雰囲気」であるため、受験勉強だけに集中できます。「自宅での勉強」よりも「自習室での勉強」のほうが勉強の質が高まるのは言うまでもありません。
塾なしでトップ校(偏差値60〜70)に合格する条件
塾に行かずに高校受験で「第一志望校」を合格した方はたくさんいます。ただ、偏差値50程度なら独学でもなんとかなるものの、偏差値60〜70の難関校・トップ校を目指すなら、塾なしだとハードルが高くなります。
5つの条件すべてにクリアしている中学生なら、塾は必要ないでしょう。
- 条件①:志望校の合格から逆算した学習計画が立てられる
- 条件②:誘惑に負けずに、学習計画をコツコツ実行できる
- 条件③:親が高校入試に精通しており、徹底サポートができる
- 条件④:「志望校」と「現在の学力」に乖離がない
- 条件⑤:受験勉強だけではなく、内申点対策も一人でできる
もしどれか1つにでも該当しないなら、週1コマだけでも学習塾を活用すべきと言えます。
ワンランク上の志望校合格を手にするための「理想的な勉強時間」は、以下の記事で解説しました。
週1コマでいいので「個別指導塾」に行こう
高校受験予定の中学生の90%以上が塾に通っているため、よほどの理由がない限りは通塾すべきと解説してきました。
ライバルがみんな塾に通っているのに、あなたのお子さんだけが「独学」だと受験で不利になるのは間違いありません。もちろん、「自習が得意」「模試でA判定」なら塾なしでも合格できるでしょう。一方で、「サボりグセがある」「自宅では最低限の勉強しかしない」「部活や習い事で忙しい」なら、通塾して「勉強せざるを得ない環境」を整えてあげる必要があります。
なぜなら、集団授業だと勉強した気になるだけで、「理解できていない」ことが多いから。集団授業の知られざるデメリットは【適性診断テスト7問】個別と集団どちらがいいか?でも解説しました。
高校受験直前に後悔しないためにも、今すぐ行動しましょう。