- 夏休みの過ごし方で気をつけることは?
- 中学生は夏休みにどれくらい勉強すべき?
- 部活・遊び・勉強のどれが1番大切なの?
こういった疑問に答えます。
「一学期の授業に遅れがちな子」「定期テストで思うような点数を取れなかった子」はもちろん、「高校入試に向けて着実に基礎を固めたい子」にとって、夏休みは勉強を頑張るベストタイミングです。
ただ、部活や学校の宿題でバタバタしているため、「どれくらい勉強すべきなのか?」がよくわからないですよね。保護者としても「部活」「遊び」「勉強」のどれに注力すべきか悩みどころです。せっかくの夏休みだから楽しい日々を過ごすべきだとは思いつつ、高校受験や定期テスト対策の必要性を感じているのではないでしょうか。
そこで本記事では、おすすめの夏休みの過ごし方を徹底解説します。
高校入試の直前に後悔したくない方、勉強と部活をうまく両立したい方は必見です。
中学生の夏休みの過ごし方ランキングTOP5
中学生および保護者100名にアンケート調査を実施しました。
「中学生の夏休みの過ごし方で、優先順位が高いのは?」という質問に対する回答をランキング化しています。
夏休みの過ごし方ランキングTOP5
- 1位:「宿題」
- 2位:「部活」
- 3位:「遊び」
- 4位:「夏期講習」
- 5位:「勉強」
「1位」の獲得票 | 「2位」の獲得票 | 「3位」の獲得票 | |
---|---|---|---|
宿題(計148点) | 24 | 25 | 26 |
部活(計145点) | 31 | 18 | 16 |
遊び(計138点) | 21 | 21 | 33 |
夏期講習(計88点) | 18 | 13 | 8 |
勉強(計81点) | 6 | 23 | 17 |
学年によって重要度が異なるものの、「宿題」と「部活」をメインに夏休みを過ごすべきだという意見が多いようです。
ただし、「部活」や「遊び」ばかりだと高校入試で苦労してしまいます。青春を楽しみつつ、勉強時間を確保してください。
中1・中2は「内申点対策」「苦手の克服」、中3は「受験勉強」にも力を入れましょう。
調査期間:2024年5月29日〜30日
調査会社:株式会社SUNCORE
調査方法:インターネット調査(複数回実施)
調査対象:中学生および保護者
調査目的:中学生の夏休みの過ごし方
有効回答数:100件
中学生の夏休みの過ごし方:「勉強」を最優先にすべき
「いまを楽しむ」なら、部活・遊び・家族との時間の優先順位が高いです。一方で、「将来の幸せ」を手に入れるなら、勉強時間をしっかり確保すべきです。
小学生までと違って、中学生には「高校入試」という大きな壁があります。残念ながら、学校の授業や宿題をやっているだけでは、「勉強時間が少なすぎる」と言わざるを得ません。
学年を問わず、ほとんどの中学生が「夏期講習」に通うべき理由は3つあります。
- 理由①:「勉強せざるを得ない環境」を作らないと、部活の疲れや誘惑に負けてしまうから
- 理由②:「自宅学習で十分じゃん」と思っていても、いざ夏休みになると勉強しない子ばかりだから
- 理由③:「正しい勉強法」を知らないと、定期テスト&高校受験対策の勉強効率が悪すぎるから
高校入試のライバルは、すでに学習塾を活用しています。「難関私立/国立を目指す子」はもちろん、「定期テストで平均点未満の子」ですら、夏期講習を受講するのが当たり前になっています。事実として、塾なしで高校受験する割合は16%と言われています。
夏期講習に行けば絶対に成績がアップする保証はありません。成績を大きく伸ばすためには、あなた自身の努力も必要です。ただ、夏休みの勉強時間が少ないと、入試直前に後悔するのは間違いありません。
「塾に行くかどうかで夏休み後に雲泥の差が生まれる」という現実に向き合いながら、夏休みの過ごし方を検討しましょう。
夏期講習の必要性を裏付ける2つのデータ
中学生の夏休みの勉強法3選【定期テスト&高校受験対策】
定期テスト対策・高校受験対策に向けて、夏休みの効率的な勉強法を解説します。
中学1年生・中学2年生
勉強法①:「部活30%」「勉強70%」で両立させる
夏休みは勉強はもちろん、部活もとことん頑張りましょう。高校生になるとバイトや大学受験勉強などで部活に熱中するのが難しくなります。人生において、部活に没頭できるのは中学生だけかもしれません。
ただ、バランスも大切です。「熱中度」「時間配分」は部活3割・勉強7割くらいがベストでしょう。どちらかに偏るのは良くありません。
部活と勉強を両立させる具体的なテクニックは、部活で疲れて勉強できない理由+裏技3選で解説しました。ハードな部活を頑張っている中学1年生および中学2年生こそ、絶対にご覧ください。
勉強法②:「英語」と「数学」だけを勉強する
中1・中2の夏休みは「英語」と「数学」だけ勉強すれば十分です。国語・理科・社会は勉強しなくてもOK!
英数だけで問題ない理由は、3つあります。
- 高校入試に向けて、国理社よりも英数のほうが勉強時間をたくさん要するから
- 国理社はみんなそこそこできるため、差がつきにくい。高校入試で差が出やすいのは英数だから
- 英数は「積み上げ式」であり、今までの範囲がちゃんと理解できていないと、難易度が上がる二学期(後期)以降に苦労してしまうから
超シンプルに言うと、英語と数学がめちゃくちゃく重要かつ苦手な子が多いので、夏休みのうちに得意教科にしようということ。英語と数学で得点できないと、高校入試で志望校合格はかなり難しくなります。後回しにしないように気をつけてください。
- テストで平均未満:「中1英語をひとつひとつわかりやすく。」
- テストで平均以上:「ニューコース参考書」「ニューコース問題集」
- 英単語帳:「中学 英単語2100」
- テストで平均未満:「中1数学をひとつひとつわかりやすく。」
- テストで平均以上:「ニューコース参考書」「ニューコース問題集」
「英単語」から学ぶべき理由は、英単語が長文読解の基礎(=英語の得点力に直結)だからです。多くの学校でbe動詞、一般動詞、疑問詞などの英文法を習ってきたでしょう。夏休み明けには英文法や英文の難易度がさらに上がります。もしかすると、二学期で英語につまずいてしまうかもしれません。
英単語を覚えておくと、英文法が苦手でも英文が読めるようになります。
中学生におすすめの英単語帳は「中学 英単語2100」です。この1冊をマスターするだけで、高校入試で必要な「偏差値50までの英単語」をすべてカバーできるはず。「1日5ページ」を目標に毎日積み上げましょう。「読めるようになる」「書けるようになる」ことができれば完璧。
勉強法③:夏期講習を活用する
「国立高校・難関私立に合格したい」「志望校は決まっていないけど、入試直前に苦労したくない」なら、中1・中2から夏期講習を受講しましょう。
中1・中2から夏期講習を受けるメリットは3つあります。
- メリット①:勉強習慣を半強制的に見つけることで、ワンランク上の高校に合格できる
- メリット②:「授業の遅れを取り戻す」「苦手を克服する」だけでなく、「先取り学習」をできる
- メリット③:勉強意欲が高い同級生と出会えるから、「授業態度」や「自習への意識」が大きく改善させる
勉強面ではメリットしかありません。デメリットは「費用がかかる」くらいではないでしょうか。5教科すべてを受講しようとすると10万円くらいかかってしまいます。(まずは1教科でOK)
夏期講習をコスパ良く活用したいなら、以下が良いでしょう。
- 授業スタイル:「集団授業」ではなく、「個別指導」にする
- 通塾頻度:「週1回」ほど
- 受講教科:「英語」or「数学」で苦手なほう
「なぜ割高な個別指導塾のほうがコスパが良いのか?」は、集団塾から個別に変えたら成績UPをご覧ください。ほとんどの中学生にとって、集団授業はリスクが高いです。
中学3年生
勉強法①:塾の「自習室」に毎日通う
勉強時間を確保するためにも「自習室」をとことん活用すべきです。
なぜなら、「勉強しなきゃいけない環境」を作り出せるからです。みんなが真面目に勉強している空間に行ければ、「自分も頑張らないと!」と気合いが入りますよね。やる気スイッチを入れるには、塾の自習室が最適なんです。
「無料だし、図書館だとダメなの?」と気になる方もいるでしょう。結論として、塾の自習室のほうが効率的だと言えます。理由は「友達から刺激をもらえる」からです。図書館だと周りからの目がないため、サボろうと思えばサボれてしまいます。
自習室だとスマホや居眠りが禁止されているケースも多いため、勉強に集中しやすい状況が整っています。
勉強法②:学校の宿題を猛スピードで終わらせる
まずは、「学校の宿題」を最短で終わらせましょう。
宿題を優先的にやるべき理由は、後回しにするとモヤモヤして他の勉強に集中できないからです。夏休み前半に終わっていれば、気持ち的にもラクですよね。
ただし、宿題/課題をテキトーにやるのは絶対NGです。提出物のクオリティが低いと、内申点に響きます。高校入試では「中2の内申点」も合否対象になることが多いので、提出物のせいで不利になるのは避けたいところ。
夏休み序盤で宿題を終わらせるくらいの意気込みで、スタートダッシュを決めましょう。
勉強法③:「基礎固め」を徹底的にやる
中学3年生が夏休みにやるべき勉強は、基礎固めだけです。超難関高校を目指している子以外は、基礎・基本を定着させましょう。
具体的な勉強法は、【高校受験】基礎固めのやり方【最短1ヶ月で急に成績を上げる方法】をご覧ください。この方法なら、偏差値60は突破可能です。
【共働きOK】中学生の夏休みの過ごし方【遊び&旅行】
共働きのご家庭でも気軽にできる、有意義な夏休みの過ごし方を2つご紹介します。(勉強以外)
- サマーキャンプ(海外プチ留学)
- 祖父母や友達の家にお泊まり
サマーキャンプとは、小中高生を対象に夏休み期間中に海外で開催される短期留学プログラムのこと。アメリカ・カナダ・オーストラリア・イギリスなどの英語圏が人気です。午前中は英語レッスン、午後は体を動かすアクティビティが基本スケジュールです。海外だけでなく、日本国内でアウトドア体験や社会体験を行うプランもあります。
「夫と妻が時期をずらして休暇を取る」「在宅ワークに切り替える」ことによって、子どもとの時間を確保する方もいます。
中学生の夏休みの平均勉強時間は?
中学生が夏休みにやるべき勉強時間の目安を解説します。
中1・中2の勉強時間
中学1年生と中学2年生の夏休みは、1日3時間を目安に勉強しましょう。
「難関高校を目指しているか?」「ワンランク上の高校を目指しているか?」などで必要な勉強時間は異なります。国立高校・難関私立を目指しているなら、最低でも1日4時間は勉強すべきです。
中1・中2の夏休みの宿題はそれほど多くないため、1日1時間で対応できるはず。学校の宿題だけだと勉強不足なので、一学期までの復習にも時間を費やしましょう。
- 「学校の宿題」(1時間)
- 「一学期までの復習」(1時間)
- 「夏期講習」(1時間)
大切なことは、勉強習慣を身につけることです。「一気にやる」ではなく、「毎日欠かさずに2時間勉強する」といった生活リズムを作りましょう。
「毎日勉強するのが当たり前」になれば、鬼に金棒です。二学期以降で部活が忙しい時でも「勉強しなきゃ!」と自然に机に向かうようになります。
中3の勉強時間
中学3年生の夏休みは、1日8時間を目安に勉強しましょう。
正直、1日6時間程度だと成績アップはおろか、偏差値が落ちてしまう可能性すらあります。
高校受験の勉強時間まとめ【偏差値50/60/65/70】でくわしく解説しました。受験生は必ずご覧ください。
夏休みに「部活」と「勉強」を両立させる方法
厳しい部活だと、毎日のように練習があって勉強時間を確保するのが難しいですよね。
どんなに忙しい部活でも、以下3つの裏技を使えば睡眠時間を減らさずに勉強時間を作り出せます。
- 裏技①:「既存の習慣」とセット
- 裏技②:塾の「自習室」を活用する
- 裏技③:週1コマだけでも「個別指導塾」に通う
具体的にテクニックは、部活で疲れて勉強できない&両立できない理由+裏技3選で解説しました。ハードな部活をやっている方なら必見です。
夏休み中に、志望校をざっくり決めよう【中1&中2向け】
中学1年生・中学2年生のうちに、志望校を決めましょう。
「仮」でも良いので、第一志望校と第二志望校を決めることが大切です。もちろん高3の受験直前に変更しても全然OK!
早めに志望校を決めることで、2つのメリットがあります。
- 目標がはっきりするので、モチベーションが高まる
- 「現状の課題」がはっきりするので、勉強効率が格段に高まる
ゴールを決めずに勉強を頑張るのはむずかしいです。想像してみてください。部活の「大会」や「試合」がないのに、つらい練習を乗り越えられますか?あまりやる気が出ないですよね。
志望校を決めたら、「今のあなたに足りないもの(=課題)」が見えてきます。
志望校の合格ライン
- 定期テスト:90点
- 内申点:40点
現状
- 定期テスト:60点
- 内申点:34点
上記の場合なら、「定期テストは30点上げる」「内申点は6点上げる」という合格に必要な学力が丸裸になります。やることが明確になれば、モチベーションも上がりやすいです。
「志望校がなかなか決まらない…」とお悩みの方は、絶対に後悔しない!高校選びの3ステップを参考にしてください。
夏休みの過ごし方で、高校入試の合否が決まる
中学生の夏休みは、高校受験のカギを握っていると言っても過言ではありません。
「1日30分しか勉強しなかった子」と「1日2時間以上頑張った子」だと、夏休みだけで60時間も差が開いてしまいます。しかも、勉強習慣が身についているため、二学期以降もライバルに差をつけられるでしょう。
高校入試の直前に後悔しないためにも、以下の実践してください。部活と勉強を両立しながら、充実した夏休みを過ごしましょう。
- 「1日2時間」が最低ノルマ
- まずは「宿題」を最優先で終わらせる
- 英語&数学の2教科に絞って勉強する
- 「夏期講習」をうまく活用してモチベーションを保つ