- 中学生は夏期講習に行くべきか?
- 中1と中2も夏期講習は必要なの?
- 夏期講習に行かないと高校受験がやばい?
こういった疑問に答えます。
8月なのに夏期講習を受講していないと、「自分もそろそろ勉強しなきゃ」と焦っちゃいますよね。
ただ、夏期講習に通うだけで本当に偏差値やテストの点数が上がるのか半信半疑の方もいらっしゃるでしょう。むしろ、「夏期講習は意味がなさそう…」と感じている方もいるかもしれません。たしかに、「間違った夏期講習の受け方」をしたせいで、意味がない時間を過ごしてしまった中学生がいるのも事実です。
そこで本記事では、夏期講習と高校受験の関係性を活用して成績を上げるコツを徹底解説します。
夏期講習に行くべきかを迷っている中学生と保護者は必見です。
中学生は夏期講習に行くべきか?
夏期講習が必要な中学生を学年別に解説します。
中学1年生
中学1年生にとって夏休みは、中学3年間の「学習習慣」を確立するための重要な時期です。部活と勉強をうまく両立させる習慣を身につける必要があります。
- 授業に遅れがちな子
- 自宅で勉強する習慣がほとんどない子
- 部活が忙しくて、勉強する余裕がない子
- 一学期の成績/通知表が平均未満だった子
部活に慣れたばかりで勉強に集中しにくい時期だからこそ、塾に通うことで「勉強せざるを得ない状況」を作ることが大切です。
高校入試において、ほとんどの都道府県では中1の内申点も審査対象になるため、早め早めの対策が求められます。
中学2年生
中学2年生にとって夏休みは、「苦手克服」「基礎学力の向上」を目指す重要な時期です。中3になってから本格的に勉強するのでは手遅れになるケースも…。高校入試を受ける予定なら、中2の夏休みから少しずつ受験対策を始めましょう。
- 偏差値60以上の高校を目指している子
- 定期テストで「平均未満」が1教科でもある子
- 主要5教科の内申点(評定)に「1〜3」がある子
- 夏休みに1日3時間以上の勉強時間を確保する自信がない子
中学生活の折り返しに近づいていることもあり、「中1からコツコツ勉強していた子」と「サボっていた子」で大きな差が開いています。
高校受験のライバルはすでに動き出しているので、受験直前に後悔しないためにも今年の夏から本気モードになってはいかがでしょうか。
中学3年生
中学3年生にとって夏休みは、高校受験の合否に直結する超重要な時期です。「夏を制する者は受験を制す」と言われるように、夏休みの過ごし方次第で合格率が大きく変わります。
- 偏差値50以上の高校を目指している子
- スケジュール管理が苦手な子、三日坊主な子
- 模試の判定で「A:合格可能性80%」以外の子
- 自宅での独学で1日8時間以上を継続する時間がない子
- 高校入試に向けて、ストレスや不安がちょっとでもある子
よほどの理由がない限り、一般入試・推薦入試ともに夏期講習は必須です。公立・私立などの入試スタイルを問わずに、「勉強意欲が高い子」に囲まれる環境が欠かせません。
夏休みの過ごし方で失敗すると、9月以降に挽回するのはほぼ不可能と言わざるを得ません。夏休み明けに後悔しないためにも、夏期講習をフル活用してはいかがでしょうか。
意味ない!夏期講習の注意点3つ
夏期講習の活用法を間違えなければ、学力アップが期待できます。
ただ、間違った使い方をすると、お金と時間をムダにしてしまうかもしれません。貴重な夏休みを無意味な時間にしないためにも、以下のNG行為を避けましょう。
NG行為①:学校の夏期講習(補習)
学校によっては、夏休み期間中に「夏期講習」という名の補習を用意しています。
学校の夏期講習は参加しなくてOKです。不参加すべき理由は、学校の先生が「受験のプロではない」かつ「一人ひとりの課題/苦手に合った対策を取れない」から。
進学校や一部の教育熱心な学校では、有意義な夏期講習を用意してくれているかもしれません。ただ、ほとんどの学校の夏期講習は「自分で参考書を読めばわかる内容」ばかり。意味のないムダな時間になってしまうため、学校に頼るのはやめましょう。
NG行為②:集団授業をガッツリ受講する
夏期講習で集団授業をたくさん受講するのはダメです。集団授業をおすすめしない理由は、以下の3つ。
- たくさん授業を受けることで、「勉強した気」になって満足してしまうから(実際は得点力が上がっていない)
- 夏休み期間は、授業を「聞く」のではなく、問題を「解く」ことが大切だから(集団授業は学校のようにインプット中心)
- わからない問題があっても、先生に個別に質問するのが現実的に難しいから(ガツガツ質問できない子は置いてけぼりに)
以上の理由から、集団指導塾はおすすめしません。
個別指導塾よりも集団指導塾のほうが授業料が安いし、勉強時間を確保できる、といったメリットもあります。ただ、トータルで考えた場合に、集団授業は「無意味な時間」が多すぎるのも現実です。
集団塾vs個別指導塾の結論として、9割以上の中学生には「個別指導塾の」ほうが効果が期待できます。
NG行為③:大手予備校・有名塾を信じすぎる
「知名度も実績もすごいし、この塾の夏期講習なら大丈夫だろう…」
これが大きな落とし穴です。
大手予備校・有名学習塾だからといって、あなたのお子さんにとってベストな環境とは限りません。むしろ、「それっぽい授業」をしてくれるだけで、夏休み後に偏差値が全然上がらなかったという話をよく聞きます。
河合塾・駿台・秀英・早稲田アカデミー・市進学院・栄光ゼミナール・武田塾…。すごい塾なのは紛れも無い事実ですが、夏期講習としておすすめできるかは別問題です。
「すごい塾」「すごい先生」「すごいカリキュラム」の授業を受けることが目的にするのはNG。夏休み期間にやるべきことは「志望校から逆算して必要なこと」です。目的と手段をゴチャゴチャにしないように気をつけましょう。
高校受験に夏期講習は必要か?
高校入試を受ける予定の子は、夏期講習が合否のカギを握っています。
受験対策における「夏期講習の必要性」を解説します。
- 効果①:わからない問題をすぐ質問できるから、勉強効率が良い
- 効果②:「一人きりじゃない」から、受験への不安・心配が減る
- 効果③:「自習室」を使い放題だから、サボりやすい子でも勉強時間が増える
夏期講習の授業以外にも、「自習室」を使える強烈なメリットを忘れてはいけません。
40日間もの夏休みでは、「どれだけ勉強したか?」が問われます。「夏期講習の授業」だけでは勉強時間がぜんぜん足りません。かといって、自宅・図書館・カフェだと自分との戦いに負けてしまう受験生が多いのが現実…。
集中力キープが苦手な子・誘惑に負けがちな子にとって、「自習室」の存在は偉大です。勉強意欲が高いライバルばかりの空間に身を置くことで、「自分もやらなきゃ置いてかれる」と気合いが入るでしょう。塾や予備校の自習室こそ、「勉強せざるを得ない環境」の典型例です。
よほどの理由がない限り、夏期講習を受けたほうが入試で有利になります。
「独学の難しさ」を解説した記事
夏期講習の効果を最大化させるコツ
夏期講習で成績を大幅アップするコツは、「独学メイン」+「夏期講習は週1〜2コマだけ通う」ことです。
夏休みをムダにしがちな中学生の多くが、夏期講習に通いすぎです。毎日のように通塾して、授業を「聞く」などの受け身の状態になっています。
一方で、効率的に成績アップができる子は、自宅・図書館・自習室での自習をメインに勉強をしつつ、わからない問題&苦手な科目だけをピンポイントで個別指導塾の夏期講習でフォローしてもらっています。
- 自習:80%
- 夏期講習(塾の授業):20%
なぜ自習をメインに勉強すべきかと言うと、夏休みは「インプット(授業を聞く/理解する)」のではなく、「アウトプット(問題を解きまくる)」ことが大切だからです。とくに入試直前の中学3年生は、問題集や過去問をガンガン解きながら偏差値アップを目指すべきです。
ただ、自習のやり方を間違えると意味がありません。夏休みに実践すべき効率的な勉強法は、【高校受験】基礎固めのやり方【最短1ヶ月/急に成績が上がる方法】で解説しました。
塾の自習室をフル活用しつつ、「自習メイン」+「個別指導塾でワンポイントアドバイスをもらう」のがコスパ最強の夏休みの過ごし方です。
結論:高校受験予定の中学生に夏期講習は必要です
「自習をメインにして、個別指導塾の夏期講習に週1〜2コマだけ通う」ことが、夏期講習の賢い活用方法です。この方法なら、夏期講習が無意味になる心配ゼロ。
結論として、受験予定の中学3年生は夏期講習に通うべきです。中学1・2年生も夏休みのうちにライバルに差をつけるチャンス!
入試当日に後悔しないためにも、この夏休みを有意義に駆け抜けましょう。