高校数学の公式一覧
高校3年間で学ぶ公式・定理を、6つの科目(数学I・A・II・B・III・C)に分けて整理しました。定期テスト・共通テスト・大学入試対策にそのまま使える公式集です。
数学I
数学Iは二次関数・三角比・データの分析の3分野で構成されています。高校数学全体の土台となる単元です。
二次関数
二次関数のグラフは放物線になります。標準形に直して頂点・軸を求めるのが基本です。
一般形y=ax2+bx+cのままだと頂点が読み取れないため、平方完成で標準形y=a(x−p)2+qに直します。aの符号で開き方が決まり、a>0なら下に凸、a<0なら上に凸。頂点は(p,q)、軸はx=pで、最大値・最小値もこの形からそのまま読めます。共通テストでは平方完成→頂点→グラフ概形の流れが頻出です。
①xの係数−4の半分の2乗=4を加減する→y=(x2−4x+4)−4+1
②カッコ内を二乗の形に→y=(x−2)2−3
③頂点(2,−3)・軸x=2・最小値−3(a=1>0で下に凸)
因数分解できない二次方程式ax2+bx+c=0を解くときに使います。判別式D=b2−4acは解の個数を判定する道具で、D>0で異なる2実数解、D=0で重解(1つ)、D<0で実数解なし(虚数解)になります。bが偶数のときは省略形x=(−b′±√(b′2−ac))/a(b=2b′)が使えて計算がラクになります。
①a=1,b=−5,c=6を代入
②判別式D=25−24=1>0→異なる2実数解
③解の公式に代入x=(5±1)/2→x=2,3
④検算:因数分解(x−2)(x−3)=0と一致
三角比
直角三角形のsin・cos・tanから、一般の三角形に拡張した正弦定理・余弦定理が中心です。
三角形ABCの外接円の半径Rと各辺・各角の関係を結ぶ定理です。「1辺と対角」「2角と1辺」がわかるときに残りの要素を求める道具になります。逆に、外接円の半径を求める問題でも頻出。a:b:c=sinA:sinB:sinCの形で比例関係としても使えます。
①公式a/sinA=b/sinB
②値を代入5/sin30°=b/sin45°
③5/(1/2)=10なのでb=10・sin45°=10・(√2/2)=5√2
外接円の半径も求まる:2R=10→R=5
三平方の定理の拡張形で、直角三角形でなくても使えます。「2辺と挟む角」がわかれば残りの辺が、「3辺」がわかれば角度が求まります。第2式は第1式を変形しただけ。鋭角三角形か鈍角三角形かの判定(cosの符号)にも使えます。
①c2=a2+b2−2ab・cosCに代入
②c2=9+16−2・3・4・(1/2)=25−12=13
③c=√13
逆に3辺3,4,√13からCを求めるならcosC=(9+16−13)/(2・3・4)=12/24=1/2→C=60°
高さがわからなくても、2辺と挟む角だけで三角形の面積を一発で出せる便利公式です。底辺×高さ÷2の高さをsinで表したもの。3辺がすべてわかるときはヘロンの公式S=√(s(s−a)(s−b)(s−c))(sは半周長)も併用できます。共通テスト・記述試験ともに頻出。
①公式S=(1/2)bc・sinA
②代入S=(1/2)・6・8・sin30°=24・(1/2)=12
別解:sinA=1/2なので高さ=c・sinA=4、面積=底辺b・高さ/2=6・4/2=12(同じ結果)
データの分析
代表値・散らばり・相関を数値化する分野です。共通テストでも頻出です。
分散はデータが平均からどれだけ散らばっているかを「ズレの2乗の平均」で表したもので、単位が元データの2乗になります。標準偏差はその平方根で、元データと同じ単位に戻したもの。実用的には標準偏差の方をよく使います。別公式s2=(x2の平均)−(平均)2も覚えておくと計算が楽になります。
①平均x=(2+4+6)/3=4
②偏差−2,0,2
③偏差24,0,4
④分散s2=(4+0+4)/3=8/3≒2.67
⑤標準偏差s=√(8/3)≒1.63
共分散は2つの変量x,yが「同じ向きに動くか」を表す量で、正なら正の相関、負なら負の相関、0付近なら無相関です。共分散はxとyの単位の積(例:cm・kg)で値が変わってしまうため、各標準偏差で割って−1≦r≦1に正規化したのが相関係数。r=±1で完全な直線関係になります。
①平均x=2,y=4
②偏差積の平均(共分散)sxy=((−1)(−2)+0・0+1・2)/3=4/3
③標準偏差sx=√(2/3),sy=√(8/3)
④相関係数r=(4/3)/√(2/3・8/3)=(4/3)/(4/3)=1(完全な正の相関)
数学A
数学Aは場合の数・確率/整数の性質/図形の性質の3分野で構成されています。論理力と図形力を鍛えます。
場合の数・確率
順列nPrと組合せnCrを正しく使い分けることが基本です。
順列は「並べる」(順序を区別する)、組合せは「選ぶだけ」(順序を区別しない)。並び順に意味があるかどうかで使い分けます。同じものを含む並べ方はn!/(p!q!r!)、円順列は(n−1)!、じゅず順列は(n−1)!/2など派生公式も頻出。重複組合せnHrは「区別しないn種類からr個取る(重複OK)」場合に使います。
①並べる(席順)5P3=5・4・3=60通り
②選ぶだけ(チーム)5C3=10通り
③5人を円形に並べる(5−1)!=24通り
④3種類のお菓子から重複OKで5個選ぶ3H5=7C5=21通り
反復試行は「同じ試行をn回繰り返してr回成功する確率」を求める公式で、二項分布の基礎です。条件付き確率P(B|A)は「Aが起きた条件下でBが起きる確率」。問題文の「〜であるとき」の表現があれば条件付き確率を疑います。ベイズの定理の入口にもなる重要概念。
①n=4,r=2,p=1/6を反復試行公式に代入
②P=4C2・(1/6)2・(5/6)2=6・(1/36)・(25/36)=150/1296=25/216
条件付き確率の例:箱に赤3白2、引いた1個目が赤のとき2個目が赤の確率P=2/4=1/2
整数の性質
ユークリッドの互除法・1次不定方程式・n進法が3本柱です。
2つの整数の最大公約数(gcd)を効率的に求めるアルゴリズムです。原理は「aをbで割った余りrとbの最大公約数は、aとbの最大公約数と等しい」。電卓なしで素早く計算でき、不定方程式の解を求めるときの土台にもなります。逆向きにたどることで「ax+by=gcd(a,b)」を満たす整数解も得られます。
①48=18・2+12(余り12)
②18=12・1+6(余り6)
③12=6・2+0(余り0)
④割り切れた直前の除数6が最大公約数→gcd(48,18)=6
ax+by=cの整数解を求める問題。cがgcd(a,b)の倍数のときに解をもち、ユークリッドの互除法を逆にたどって特殊解を見つけ、そこに媒介変数kを加えて一般解を表します。共通テスト・記述試験ともに頻出で、必ず一般解の形まで答えます。
①gcd(3,5)=1で1の倍数なので解あり
②目視で特殊解x=2,y=−1(3・2+5・(−1)=1)
③一般解x=2+5k,y=−1−3k(kは整数)
検算:3(2+5k)+5(−1−3k)=6+15k−5−15k=1
図形の性質
中学の図形の発展で、チェバ・メネラウスの定理などが登場します。
チェバの定理は「三角形の3頂点から対辺へ引いた3直線が1点で交わる⟺各辺の比の積=1」という性質。メネラウスの定理は「三角形を1直線が切るときの比の積=1」。式は同じ形だが、適用する図形条件が異なります。覚え方は「頂点→分点→頂点→分点…と一周する」ループ。
①チェバの定理(BD/DC)・(CE/EA)・(AF/FB)=1
②代入(2/1)・(1/2)・(AF/FB)=1
③AF/FB=1(中点)
方べきの定理は、円外(または円内)の1点から2本の直線を引いたとき、各直線と円の交点までの距離の積が等しくなる定理。接線の場合は接点までの距離の2乗を使います。接弦定理は「接線と弦のなす角=弦の対する円周角」。どちらも円が絡む問題で頻出です。
①方べきの定理PA・PB=PC・PD
②代入2・8=4・PD
③PD=16/4=4
接線版:Pから接線が長さtで接点Tに引かれているならt2=PA・PB
数学II
数学IIは指数関数・対数関数/三角関数/微分・積分/式と証明の4分野で構成されています。理系の土台です。
指数関数・対数関数
指数法則と対数の性質を、ペアで覚えるのが効率的です。
指数を「整数」から「有理数(分数)」「実数」へ拡張しても同じ法則が成立します。am・an=am+nを最重要として、ここから他の法則がすべて導けます。a0=1(任意の0乗は1)、a−n=1/an(負の指数は逆数)、a^(1/n)=n√a(分数指数はn乗根)の3つの定義を押さえれば、対数や複雑な式も対応できます。
①23・24=27=128(指数を足す)
②(32)3=36=729(指数を掛ける)
③8^(2/3)=(8^(1/3))2=22=4(分数指数→n乗根)
④5−2=1/25(負の指数→逆数)
対数logaMは「aを何乗したらMになるか」を表す関数で、指数の逆演算です。積→和・商→差・累乗→積に変換する性質が便利。底aが揃っていない計算は換底公式で底を統一します。底はa>0,a≠1、真数はM>0が条件。常用対数(底10)と自然対数(底e)が頻出。
①log28+log24=log2(8・4)=log232=5(積→和)
②log381=log334=4(累乗→積)
③log48=log28/log24=3/2(換底)
④log2(1/8)=−log28=−3(逆数→負)
三角関数
加法定理から派生して、倍角・半角・合成の公式まで一気通貫で覚えます。
三角関数のすべての公式の出発点。倍角・半角・合成・和積などすべてここから導けます。覚え方は「咲いたコスモス、コスモス咲いた」(sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβ)。tanの加法定理は分母に「1∓tanα・tanβ」が来る点が混同しやすいので注意。共通テスト・記述ともに最頻出公式の一つです。
①sin75°=sin(45°+30°)と分解
②=sin45°cos30°+cos45°sin30°
③値を代入=(√2/2)・(√3/2)+(√2/2)・(1/2)
④=√6/4+√2/4=(√6+√2)/4
倍角公式は加法定理でα=βとした特殊形、半角公式は倍角を逆向きに使ったもの。合成公式はa・sinθ+b・cosθを1つのsin(またはcos)にまとめる技で、最大値・最小値問題で必須です。合成では位相αはtanα=b/aで決まり、最大値は√(a2+b2)、最小値は−√(a2+b2)になります。
①a=1,b=1なので√(12+12)=√2
②tanα=1/1=1→α=45°
③sinθ+cosθ=√2・sin(θ+45°)
④sin部分の最大は1なので最大値√2(θ=45°のとき)
微分・積分
数学IIの微積分は多項式関数のみ。数学IIIへの架け橋です。
導関数f′(x)は元関数の瞬間の変化率=接線の傾きを表します。多項式の場合は項ごとに「指数を係数に・指数を1減らす」だけ。f′(x)=0となるxが極値の候補で、増減表を作って極大・極小を判定します。x=aでの接線の方程式はy=f′(a)(x−a)+f(a)。
①導関数f′(x)=3x2−3
②f′(x)=0→x2=1→x=±1(極値候補)
③増減表でx=−1:極大値f(−1)=−1+3=2
④x=1:極小値f(1)=1−3=−2
⑤x=2での接線:傾きf′(2)=9、通る点(2,2)→y=9(x−2)+2
不定積分は微分の逆で、∫xndx=xn+1/(n+1)+Cが基本。定積分は範囲a→bで∫を計算したもの=面積。2曲線で囲まれた面積は∫(上−下)dxで求めます。1/6公式∫(x−α)(x−β)dx=−(β−α)3/6は2交点の面積を一発で出せる入試最頻出の裏ワザです。
①交点を求めるx2=x→x(x−1)=0→x=0,1
②面積S=∫01(x−x2)dx
③積分S=[x2/2−x3/3]01=1/2−1/3=1/6
④1/6公式で確認−(1−0)3/6=−1/6(絶対値1/6で一致)
式と証明
二項定理・恒等式・不等式の証明を扱います。論理的に式を変形する力を養う分野です。
パスカルの三角形の係数を一般化した定理。(a+b)nの展開項はnCk・an−k・bkで表され、係数は二項係数(組合せの数)になります。「特定の項の係数」「定数項」を求める問題で頻出。一般項Tk+1=nCk・an−k・bkを使うと、何乗の項を聞かれてもkを設定して即計算できます。
①二項係数(パスカル4段目)1,4,6,4,1
②各項を並べるx4+4x3+6x2+4x+1
応用:(2x−3)10のx5の係数:
①一般項10Ck・(2x)10−k・(−3)k
②x5の項は10−k=5→k=5
③係数10C5・25・(−3)5=252・32・(−243)
2つ以上の正の数について「相加平均≧相乗平均」が成り立つ重要不等式。最小値問題で「x+1/x型」「a/b+b/a型」が出たら即座に思い出すべき公式です。等号成立条件(a=b)を必ず明記しないと減点されます。3変数版(a+b+c)/3≧3√(abc)もあります。
①相加・相乗平均でx+1/x≧2√(x・1/x)=2
②等号成立はx=1/x→x2=1→x=1(x>0より)
③最小値2(x=1のとき)
応用:x>0のとき4x+1/xの最小値→≧2√(4x・1/x)=2√4=4(x=1/2)
数学B
数学Bは数列/統計的な推測/ベクトルの3分野で構成されています。共通テストでは2分野を選択する形式です。
数列
等差・等比・Σ公式・漸化式・数学的帰納法が中心です。
等差数列は隣り合う項の差dが一定、等比数列は隣り合う項の比rが一定。一般項anさえ出せば、第n項の値も和Snも一発で計算できます。等差の和は「(初項+末項)×項数÷2」、等比の和はr≠1のときa(1−rn)/(1−r)。等比でr=1なら和はnaになる点に注意。
①一般項an=3+(n−1)・2=2n+1
②第10項a10=21
③初項から第10項までの和S10=10(3+21)/2=120
初項2・公比3の等比数列:
①an=2・3n−1 ②第5項a5=2・81=162 ③和S5=2(1−243)/(1−3)=242
Σ(シグマ)は「足し算の総和」を表す記号。1乗和・2乗和・3乗和の3公式は丸暗記必須。3乗和Σk3は1乗和Σkの2乗と一致する美しい性質があります。複合的なΣは線形性(係数を外に・和を分解)で1乗・2乗・3乗の組み合わせに変換します。
①展開Σ(k2+k)=Σk2+Σk
②2乗和Σk2=10・11・21/6=385
③1乗和Σk=10・11/2=55
④合計385+55=440
3乗和の確認:Σ110k3=(Σk)2=552=3025
統計的な推測
2025年から共通テストでも出題範囲。母集団と標本の関係を理解します。
標本から母集団の平均μを推定する区間推定の公式。標本平均xを中心に、左右に1.96σ/√n(95%)または2.58σ/√n(99%)の幅を取った区間が信頼区間です。サンプルサイズnが大きいほど区間が狭くなり、推定の精度が上がります。2025年から共通テストでも出題範囲。
①95%信頼区間の半幅1.96・10/√100=1.96
②区間50−1.96≦μ≦50+1.96
③48.04≦μ≦51.96
サンプルサイズを4倍(n=400)にすると半幅は半分(0.98)になり、より精密な推定が可能
ベクトル
内積・1次独立・位置ベクトル・ベクトル方程式が中心です。
内積a・b=|a||b|cosθはベクトルどうしの「向きの揃い具合」を数値化したもの。内積=0で2ベクトルは垂直、内積が|a||b|なら同じ向き、−|a||b|なら逆向き。成分計算なら座標を掛けて足すだけ。角度を求めたいときはcosθ=a・b/(|a||b|)と変形します。
①内積a・b=1・3+2・4=11
②大きさ|a|=√5,|b|=5
③なす角cosθ=11/(√5・5)=11/(5√5)
垂直判定例:a=(1,2)とb=(2,−1)→a・b=2−2=0で垂直
点Pの位置を基準点Oからのベクトルpで表す手法。線分ABをm:nに内分する点の位置ベクトルは(na+mb)/(m+n)。中点はm=n=1で(a+b)/2。外分点は分母が(m−n)、第1項に−が付く点だけ違います。三角形の重心は3頂点の位置ベクトルの平均で表せます。
①公式p=(2a+1b)/(1+2)
②代入p=((2・2+1・8)/3,(2・1+1・4)/3)
③計算p=(12/3,6/3)=(4,2)
A,Bを1:2に外分する点:((−2・2+1・8)/(1−2),(−2・1+1・4)/(1−2))=(−4,−2)
数学III
数学IIIは極限/微分法/積分法の3分野で構成され、理系大学受験の中核となる分野です。
極限
数列の極限・関数の極限・無限級数を扱います。
微分・積分で関数を扱うときに必須の基本極限。lim sin x/x=1から三角関数の微分公式が、lim(1+1/n)n=eから自然対数の底eが定義されます。eは≒2.718の超越数で、(ex)′=exという「微分しても変わらない」ユニークな性質をもちます。
①sin部分の係数3を作るために変形sin3x/x=3・sin3x/(3x)
②x→0で3x→0なのでsin3x/(3x)→1
③したがってlim=3・1=3
応用:lim(x→0)(1−cosx)/x2=1/2(半角の公式から導出可能)
微分法
合成関数の微分・三角関数・指数対数関数の微分が新たに加わります。
数学IIIでは三角関数・指数関数・対数関数の微分が登場します。exは微分しても形が変わらない特別な関数。logの微分で1/xが出る理由は、自然対数の底をeに取っているから。合成関数の微分(連鎖律)「外側を微分×中身を微分」を使えば複雑な関数も処理できます。
①f(x)=sin(2x)→f′(x)=cos(2x)・2=2cos(2x)(合成)
②f(x)=e^(3x)→f′(x)=3e^(3x)(合成)
③f(x)=log(x2+1)→f′(x)=2x/(x2+1)(合成)
④f(x)=tanx→f′(x)=1/cos2x=sec2x
関数の積(fg)′=f′g+fg′と商(f/g)′=(f′g−fg′)/g2の公式。商の公式は分母にg2、分子は「f微分・g残り−f残り・g微分」の順序を間違えやすいので要注意。合成関数とあわせて使うと、ほぼすべての関数が微分できるようになります。
①積(x2ex)′=2x・ex+x2・ex=(x2+2x)ex
②商((x+1)/(x−1))′=(1・(x−1)−(x+1)・1)/(x−1)2=−2/(x−1)2
③商(x/ex)′=(1・ex−x・ex)/(ex)2=(1−x)/ex
積分法
置換積分・部分積分が新登場。曲線の長さや回転体の体積も計算します。
置換積分は「中身を文字tに置く」テクニックで、複雑な関数を簡単な形に変えるのに使います。dx=(dt/置換式の微分)の処理を忘れないこと。部分積分は積の積分で、∫f′g=fg−∫fg′。LIATE則(log,inverse,algebra,trig,exp)の順で「先に微分する関数」を選ぶと失敗しにくいです。
①f′=ex,g=xと置く(xを微分すると簡単な1になる)
②∫x・exdx=x・ex−∫1・exdx
③=xex−ex+C=(x−1)ex+C
置換積分の例:∫2x・(x2+1)3dx → t=x2+1,dt=2xdx → ∫t3dt=t4/4=(x2+1)4/4+C
x軸まわりの回転体の体積はπ∫f(x)2dxで、断面が円(半径f(x)・面積πf(x)2)の積み重ね。y軸回転や2曲線で囲まれた領域の回転は別公式に。曲線の長さL=∫√(1+(f′)2)dxは積分が複雑になりがちなので、媒介変数表示版∫√((dx/dt)2+(dy/dt)2)dtもよく使います。
①公式V=π∫01(√x)2dx=π∫01xdx
②積分V=π[x2/2]01=π/2
球の体積(半径r):y=√(r2−x2)を−r≦x≦rでx軸回転
V=π∫−rr(r2−x2)dx=(4/3)πr3
数学C
数学Cはベクトル(空間)/平面上の曲線/複素数平面の3分野で構成されています(旧課程の数学IIIから一部が独立)。
ベクトル(空間)
数学Bのベクトルを3次元に拡張した分野です。
数学Bの平面ベクトルを3次元(x,y,z)に拡張した分野。公式は2次元と同じで、第3成分が加わるだけです。平面の方程式ax+by+cz+d=0は法線ベクトル(a,b,c)が垂直に立っている平面を表し、点と平面の距離も定型公式で計算できます。空間図形の問題は座標を取って解くのが定石。
①a=(1,2,2)の大きさ|a|=√(1+4+4)=√9=3
②a=(1,2,3),b=(2,−1,1)の内積a・b=2−2+3=3
③点(1,2,3)と平面2x+y+2z−6=0の距離
|2・1+1・2+2・3−6|/√(4+1+4)=4/3
平面上の曲線
楕円・双曲線・放物線の二次曲線、媒介変数表示・極座標を扱います。
楕円は2焦点からの距離の和が一定、双曲線は差が一定、放物線は焦点と準線からの距離が等しい点の集合。標準形x2/a2±y2/b2=1で焦点・頂点・離心率がすべて読み取れます。離心率e<1で楕円、e=1で放物線、e>1で双曲線という統一的な分類もあります。
①長軸a=3,短軸b=2
②焦点距離c2=a2−b2=9−4=5→c=√5
③焦点(±√5,0)
④離心率e=c/a=√5/3≈0.745(e<1で楕円)
⑤2焦点からの距離の和は常に2a=6
複素数平面
複素数を平面上の点として扱い、極形式で乗除や n 乗を簡単にします。
複素数z=a+biを平面の点(a,b)とみて、原点からの距離r(絶対値)と偏角θでz=r(cosθ+i sinθ)と書くのが極形式。ド・モアブルの定理はznの計算を「rnの計算+角度nθ」だけに簡略化する強力な公式。複素数のn乗・n乗根・回転の表現で大活躍します。
①極形式に変換|1+i|=√2,偏角45°
②1+i=√2(cos45°+isin45°)
③ド・モアブル(1+i)8=(√2)8(cos360°+isin360°)
④=16・(1+0i)=16
iの4乗根:i=cos90°+isin90°→i^(1/4)=cos22.5°+isin22.5°など4つ
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数学I
二次関数・三角比・データの分析の単元別練習問題です。共通テストレベルの基礎〜標準問題を収録しました。
数学A
場合の数・確率/整数の性質/図形の性質の練習問題です。チェバ・メネラウスの定理や互除法の問題も収録しています。
数学II
指数対数・三角関数・微分積分・式と証明の練習問題です。加法定理から派生する三角関数公式の演習量を確保できます。
数学B
数列・統計的な推測・ベクトルの練習問題です。Σ公式や漸化式・内積・空間ベクトルまで幅広く演習できます。