古文の単語一覧【高校生が覚えるべき100語】
古文とは、平安〜江戸時代までの日本語で書かれた文章のことです。大学入試では古文単語・古典文法・敬語・古文常識・読解の5領域が出題されます。本サイトでは、大学受験で頻出の古文 単語 一覧 高校生向けの100語を、形容詞・形容動詞50+動詞30+副詞名詞連語20の3カテゴリにわけて整理しました。各単語に意味と例文を併記しています。
形容詞・形容動詞50語
古文読解で頻出の感情・状態を表す形容詞・形容動詞を50語収録しています。
| 古文単語 | 品詞 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|---|
| いと | 副 | とても/たいそう | いとをかし。(とてもおもむきがある) |
| いみじ | 形 | ひどい/すばらしい | いみじき美しさ。(たいそうな美しさ) |
| うつくし | 形 | かわいらしい | 三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。(小さな人がとてもかわいらしく座っていた) |
| うるはし | 形 | きちんとしている/立派だ | うるはしき装束。(きちんとした衣装) |
| かなし | 形 | いとおしい/心がしみる | 親のかなしき子。(親のいとおしい子) |
| をかし | 形 | 趣がある/興味深い | 春は曙、やうやう白くなりゆく山ぎは少しあかりて、をかし。 |
| あはれなり | 形動 | しみじみとした風情がある | もののあはれを知る。(しみじみとした情趣を知る) |
| つきづきし | 形 | 似つかわしい/ふさわしい | 雪降りたるはつきづきし。(雪が降っているのは似合っている) |
| すさまじ | 形 | 興ざめだ/殺風景だ | 昼ほゆる犬、春の網代、五月の紅梅、すさまじきもの。 |
| たへがたし | 形 | 耐えがたい | 暑さたへがたし。(暑さに耐えられない) |
| ゆかし | 形 | 見たい/聞きたい/知りたい | そのありさまゆかしくて。(その様子を見たくて) |
| なつかし | 形 | 心ひかれる/親しみがある | なつかしき声。(心ひかれる声) |
| まめなり | 形動 | 誠実だ/きまじめだ | まめなる人。(誠実な人) |
| つれなし | 形 | 冷淡だ/さりげない | つれなき返事。(冷淡な返事) |
| やうやう | 副 | だんだん/次第に | やうやう白くなりゆく山ぎは。(だんだん白くなっていく山際) |
| ねたし | 形 | しゃくだ/うらやましい | ねたきこと。(しゃくにさわること) |
| はかなし | 形 | とりとめない/頼りない | はかなき夢。(とりとめない夢) |
| うし | 形 | つらい/嫌だ | 世のうきこと。(世の中のつらいこと) |
| くちをし | 形 | 残念だ/悔しい | くちをしき別れ。(残念な別れ) |
| かしこし | 形 | 恐れ多い/優れている | かしこき帝。(恐れ多い帝) |
| やさし | 形 | 恥ずかしい/優美だ | やさしき所作。(優美な動作) |
| つれづれなり | 形動 | 退屈だ/所在ない | つれづれなるままに、日暮らし、硯に向かひて。 |
| すずろなり | 形動 | むやみだ/無関係だ | すずろに涙落つ。(むやみに涙が落ちる) |
| げに | 副 | 本当に/なるほど | げに、いとなまめかし。(本当にとても優美だ) |
| なべて | 副 | すべて/一般に | なべての人。(普通の人) |
| ことに | 副 | 特に/格別に | ことに優れたり。(特に優れている) |
| うたて | 副 | 嫌な気がする | うたてあり。(嫌な感じがする) |
| ありがたし | 形 | めったにない/珍しい | ありがたきもの。(めったにないもの) |
| むつかし | 形 | 不快だ/うっとうしい | むつかしげなる山。(うっとうしい感じの山) |
| うとし | 形 | 疎遠だ/親しくない | うとくなりにけり。(疎遠になってしまった) |
| ねんごろなり | 形動 | 丁寧だ/親しい | ねんごろに語らふ。(親しく語り合う) |
| のどけし | 形 | 穏やかだ/のどかだ | のどけき春の日。(穏やかな春の日) |
| やむごとなし | 形 | 高貴だ/重要だ | やむごとなき人。(高貴な人) |
| らうたし | 形 | いとおしい/かわいい | らうたく覚ゆ。(いとおしく感じる) |
| ゆゆし | 形 | 不吉だ/甚だしい | ゆゆしき大事。(重大な出来事) |
| をこなり | 形動 | 馬鹿げている/愚かだ | をこなる振る舞ひ。(愚かな振る舞い) |
| こころづきなし | 形 | 気に入らない | こころづきなきさま。(気に入らない様子) |
| こころもとなし | 形 | じれったい/不安だ | 便りなくこころもとなし。(便りがなくじれったい) |
| こころにくし | 形 | 奥ゆかしい/心ひかれる | こころにくきさま。(奥ゆかしい様子) |
| こころことなり | 形動 | 格別だ/特別だ | こころことなる花。(格別な花) |
| みやびやかなり | 形動 | 上品だ/優雅だ | みやびやかなる人。(上品な人) |
| すげなし | 形 | そっけない/愛想がない | すげなき返事。(そっけない返事) |
| けし | 形 | 異様だ/変だ | けしき。(異様な様子) |
| ねぶたし | 形 | 眠い | ねぶたきまで。(眠くなるほど) |
| やつれたり | 動 | 質素だ/みすぼらしい | やつれたる姿。(質素な姿) |
| ところせし | 形 | 窮屈だ/盛大だ | ところせきまで。(盛大なほど) |
| ことごとし | 形 | 仰々しい/大げさだ | ことごとしき様。(大げさな様子) |
| うしろやすし | 形 | 安心だ | うしろやすき人。(安心できる人) |
| うしろめたし | 形 | 気がかりだ/不安だ | うしろめたく思ふ。(気がかりに思う) |
| らうがはし | 形 | 騒がしい/散らかっている | らうがはしきさま。(騒がしい様子) |
動詞30語
敬語動詞・主要な行為動詞を30語収録しました。敬意の方向や主体・客体の見極めに役立ちます。
| 古文単語 | 品詞 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|---|
| おどろく | 動 | 目を覚ます/気づく | 夜半におどろきて。(夜中に目を覚まして) |
| ありく | 動 | 歩き回る/行く | 山辺をありく。(山辺を歩き回る) |
| おはす | 動 | いらっしゃる | 君おはせばや。(君がいらっしゃればよかった) |
| のたまふ | 動 | おっしゃる | 帝のたまはく。(帝がおっしゃるには) |
| たまふ | 動 | 与える/〜なさる | ものたまふ。(ものを与える) |
| まうす | 動 | 申し上げる | とまうす。(と申し上げる) |
| はべり | 動 | ございます/お仕えする | 雲はべり。(雲がございます) |
| さぶらふ | 動 | お仕えする/ございます | 御前にさぶらふ。(御前にお仕えする) |
| たまはる | 動 | いただく | 御物たまはる。(物をいただく) |
| たてまつる | 動 | 差し上げる/お〜申し上げる | 御文たてまつる。(お手紙を差し上げる) |
| うけたまはる | 動 | 承る/お聞きする | 仰せうけたまはる。(仰せを承る) |
| 見ゆ | 動 | 見える/思われる/会う | 雪見ゆ。(雪が見える) |
| 念ず | 動 | 祈る/我慢する | 心に念じて。(心の中で祈って) |
| はかる | 動 | 計画する/だます | 事をはかる。(計画する) |
| しる | 動 | 治める/知る | 国をしる。(国を治める) |
| かたらふ | 動 | 語り合う/親しくする | 夜もすがらかたらふ。(一晩中語り合う) |
| やつる | 動 | やつれる/姿を変える | やつれて見ゆ。(やつれて見える) |
| わぶ | 動 | つらく思う/落ちぶれる | 世をわぶ。(世の中をつらく思う) |
| わづらふ | 動 | 病気になる/苦労する | 重くわづらふ。(重く病気になる) |
| おこる | 動 | 病気になる/起きる | 病おこる。(病気になる) |
| つかうまつる | 動 | お仕えする/し申し上げる | つかうまつる人。(お仕えする人) |
| うす | 動 | 消える/死ぬ | 光うす。(光が消える) |
| かしづく | 動 | 大切に育てる/世話する | ひめ君をかしづく。(姫君を大切に育てる) |
| もてなす | 動 | 待遇する/取り計らう | 客をもてなす。(客をもてなす) |
| かこつ | 動 | 嘆く/愚痴を言う | 身をかこつ。(身を嘆く) |
| なやむ | 動 | 病気で苦しむ | 重くなやむ。(重く苦しむ) |
| いそぐ | 動 | 急ぐ/準備する | 出立をいそぐ。(出発を急ぐ) |
| おぼゆ | 動 | 思われる/感じられる | 悲しくおぼゆ。(悲しく思われる) |
| ながむ | 動 | 物思いに沈む/眺める | 月をながむ。(月を眺める) |
| ふす | 動 | 横になる/寝る | 夜ふす。(夜寝る) |
副詞・名詞・連語20語
係り結びや呼応の副詞、頻出名詞・連語を20語収録しています。
| 古文単語 | 品詞 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|---|
| やがて | 副 | そのまま/すぐに | やがて返事す。(すぐに返事する) |
| すなはち | 副 | すぐに/取りもなおさず | すなはち泣く。(すぐに泣く) |
| つひに | 副 | ついに/結局 | つひに言はず。(ついに言わない) |
| なほ | 副 | やはり/さらに | なほ来。(やはり来る) |
| しばし | 副 | しばらく | しばし待ち給へ。(しばらく待ってください) |
| かく | 副 | このように | かくありけり。(このようであった) |
| さらに | 副 | 決して〜ない(呼応) | さらに知らず。(決して知らない) |
| つゆ | 副 | 少しも〜ない(呼応) | つゆおぼえず。(少しも覚えていない) |
| え | 副 | 〜できない(不可能) | え行かず。(行けない) |
| をさをさ | 副 | ほとんど〜ない(呼応) | をさをさ来ず。(ほとんど来ない) |
| な | 副 | 〜するな(禁止) | な行きそ。(行くな) |
| いかで | 副 | どうして/なんとかして | いかで知らむ。(どうして知ろうか) |
| をり | 名 | 折・時 | そのをり。(その時) |
| ためし | 名 | 前例 | ためし少なし。(前例が少ない) |
| おもむき | 名 | 趣旨/様子 | おもむきあり。(趣がある) |
| こころざし | 名 | 意志/愛情 | こころざし深し。(愛情が深い) |
| ありさま | 名 | 様子 | ありさまをかし。(様子がおもしろい) |
| ことわり | 名 | 道理/当然 | ことわりなり。(当然である) |
| いにしへ | 名 | 昔 | いにしへの人。(昔の人) |
| つとめて | 名 | 早朝/翌朝 | つとめて文を遣はす。(早朝に手紙を送る) |
古文の練習問題10問【大学受験対応】
古文 練習問題 大学受験レベルの読解問題を10題用意しました。竹取物語・枕草子・源氏物語・徒然草など教科書頻出の古典作品から短文を抜粋し、内容理解・現代語訳・文法を問う設問を付けています。古文 読解問題 無料 高校生でも取り組める形式で、解答解説は折りたたみ式です。
第1問:竹取物語
出典:竹取物語(平安時代初期・作者未詳)
今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。名をば、さぬきのみやつことなむいひける。その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光りたり。それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。
問1「あやしがりて」の意味として最も適切なものを選べ。
- ① 疑わしく思って
- ② 不思議に思って
- ③ 醜く感じて
- ④ 馬鹿にして
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解答② 不思議に思って
「あやし」は「不思議だ」の意。形容詞「あやし」の動詞化形「あやしがる」。
問2「いとうつくしうて」の現代語訳として最も適切なものを選べ。
- ① とても気高く
- ② たいそう面白くて
- ③ とてもかわいらしい様子で
- ④ ひどく醜い様子で
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解答③ とてもかわいらしい様子で
「うつくし」は古語で「かわいらしい」の意。「いと」は「とても」。
第2問:枕草子
出典:枕草子(平安時代中期・清少納言)
春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。夏は夜。月のころはさらなり、闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。雨など降るもをかし。秋は夕暮れ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、烏の寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。
問1「やうやう」の意味として正しいものを選べ。
- ① やっと
- ② だんだん/次第に
- ③ 盛大に
- ④ 突然に
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解答② だんだん/次第に
「やうやう」は「次第に」の意の重要古語。「やうやう白くなりゆく」=「次第に白くなっていく」。
問2「あはれなり」がここで表す心情として最も適切なものを選べ。
- ① 悲しい
- ② 腹立たしい
- ③ しみじみとした風情を感じる
- ④ 退屈だ
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解答③ しみじみとした風情を感じる
「あはれなり」は「しみじみとした情趣を感じる」が中核の意。
第3問:源氏物語
出典:源氏物語(平安時代中期・紫式部)
いづれの御時にか、女御、更衣あまた候ひ給ひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふ、ありけり。はじめより我はと思ひ上がり給へる御方々、めざましきものにおとしめそねみ給ふ。同じほど、それより下臈の更衣たちは、まして安からず。
問1「やむごとなき」の意味として最も適切なものを選べ。
- ① 騒がしい
- ② 高貴な
- ③ 退屈な
- ④ 嫌な
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解答② 高貴な
「やむごとなし」は「高貴だ/重要だ」の意の重要古語。
問2「時めきたまふ」とは誰がどうしたことか、最も近いものを選べ。
- ① 女御が時を読み上げた
- ② 更衣が天皇の寵愛を受けて栄えた
- ③ 天皇が時を告げた
- ④ 侍女が時間を急いだ
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解答② 更衣が天皇の寵愛を受けて栄えた
「時めく」=「時の人になる/寵愛される」。「たまふ」は尊敬の補助動詞。
第4問:徒然草
出典:徒然草(鎌倉末期・吉田兼好)
つれづれなるままに、日暮らし、硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。
問1「つれづれなるまま」の意味として最も適切なものを選べ。
- ① 連れ立っているまま
- ② 退屈で所在ない状態のまま
- ③ 穏やかなまま
- ④ 恐ろしいまま
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解答② 退屈で所在ない状態のまま
「つれづれなり」=「退屈だ/所在ない」の意。徒然草の題名の由来。
問2「あやしうこそものぐるほしけれ」の文末「けれ」の理由として正しいものを選べ。
- ① 過去の助動詞
- ② 係り結び(係助詞「こそ」の結び)
- ③ 命令形
- ④ 否定形
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解答② 係り結び(係助詞「こそ」の結び)
「こそ」を受けて文末は已然形「けれ」となる。係り結びの法則。
第5問:方丈記
出典:方丈記(鎌倉前期・鴨長明)
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。
問1「うたかた」の意味として最も適切なものを選べ。
- ① 歌人
- ② 水の泡
- ③ うたた寝
- ④ 魚
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解答② 水の泡
「うたかた」=「水の泡」。方丈記の象徴的語。
問2作者がこの文章で伝えたい主題として最も適切なものを選べ。
- ① 自然の美しさ
- ② 無常観(移ろいやすさ)
- ③ 戦の悲惨さ
- ④ 貴族の権威
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解答② 無常観(移ろいやすさ)
鴨長明の方丈記は「無常」を主題とする随筆の代表作。
第6問:伊勢物語
出典:伊勢物語・芥川(平安初期・作者未詳)
昔、男ありけり。女のえ得まじかりけるを、年を経てよばひわたりけるを、からうじて盗み出でて、いと暗きに来けり。芥川といふ河を率て行きければ、草の上におきたりける露を、「かれは何ぞ」となむ男に問ひける。
問1「え得まじかりける」の「え〜まじ」の意味として正しいものを選べ。
- ① きっと得るだろう
- ② 得てはならない
- ③ 得ることができない
- ④ 得たいと思う
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解答③ 得ることができない
「え〜(打消)」は不可能を表す呼応。「まじ」は打消推量・不可能。
問2「からうじて」の現代語訳として最も適切なものを選べ。
- ① 全く
- ② やっとのことで
- ③ 急いで
- ④ 気軽に
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解答② やっとのことで
「からうじて」=「やっと/辛うじて」。連用形からの慣用語。
第7問:平家物語
出典:平家物語・冒頭(鎌倉時代・作者未詳)
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰のことわりをあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
問1「ことわり」の意味として最も適切なものを選べ。
- ① 道理/真理
- ② 言葉
- ③ 規則
- ④ 祈り
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解答① 道理/真理
「ことわり」=「道理/当然のこと」。漢字「理」「事割」と表記される。
問2「おごれる人」の「おごれる」を文法的に正しく説明したものを選べ。
- ① 四段動詞「おごる」の已然形
- ② 四段動詞「おごる」の已然形+完了助動詞「り」の連体形
- ③ 下二段動詞「おごる」の連体形
- ④ 形容詞「おごれり」の連体形
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解答② 四段動詞「おごる」の已然形+完了助動詞「り」の連体形
「おごれる」は「おごる(四段動詞已然形)+り(存続助動詞連体形)」。「〜している」を表す。
第8問:大鏡
出典:大鏡(平安後期・作者未詳)
入道殿、大井川にて舟遊びをせさせ給ひけるに、漢詩の舟・管弦の舟・和歌の舟と分かたせ給ひて、その道に堪へたる人々を乗せさせ給ひしに、この大納言殿の参り給へるを、入道殿、「かの大納言、いづれの舟にか乗らるべき」とのたまはせければ、「和歌の舟に乗り侍らむ」とのたまひて、よみ給へるぞかし。
問1「のたまはせければ」の敬語として正しいものを選べ。
- ① 謙譲語
- ② 尊敬語の最高敬語
- ③ 丁寧語
- ④ 敬語ではない
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解答② 尊敬語の最高敬語
「のたまふ」(おっしゃる・尊敬)+「す」(尊敬補助動詞)で二重敬語=最高敬語。
問2文中の「乗らるべき」の「るべき」の意味として最も適切なものを選べ。
- ① 可能
- ② 完了
- ③ 受身
- ④ 推量・適当(〜のがよい)
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解答④ 推量・適当(〜のがよい)
「べし」の連体形「べき」=適当・推量。「乗るのがよいか」の意。「る」は尊敬の助動詞。
第9問:土佐日記
出典:土佐日記(平安中期・紀貫之)
男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。それの年の十二月の二十日あまり一日の日の戌の時に、門出す。そのよし、いささかにものに書きつく。
問1「男もすなる」の「す」の活用形を選べ。
- ① 未然形
- ② 連用形
- ③ 終止形
- ④ 已然形
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解答③ 終止形
「すなる」の「す」はサ変動詞「す」の終止形。「なり」は伝聞の助動詞で終止形接続。
問2この文章の作者が冒頭でしている工夫として適切なものを選べ。
- ① 女性のふりをして書く
- ② 宮中の出来事を記録する
- ③ 和歌だけで構成する
- ④ 海外の風物を伝える
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解答① 女性のふりをして書く
紀貫之は男性だが、女性が書いたかのように装って執筆。仮名文字を使うため。
第10問:紫式部日記
出典:紫式部日記(平安中期・紫式部)
秋のけはひ入り立つままに、土御門殿の有様、いはむかたなくをかし。池のわたりの梢ども、遣水のほとりの草むら、おのがじし色づきわたりつつ、おほかたの空も艶なるに、もよほされて、不断の御読経の声々、あはれまさりけり。
問1「いはむかたなく」の意味として最も適切なものを選べ。
- ① 話す相手がいない
- ② 言葉で表現できないほど
- ③ 誰にも知らせない
- ④ 話したくない
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解答② 言葉で表現できないほど
「言ふ方なし」=「言いようがない/言葉にできない」。古文の決まり表現。
問2「おのがじし」の意味として正しいものを選べ。
- ① それぞれに/めいめい
- ② 全員一斉に
- ③ そのまま
- ④ 次第に
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解答① それぞれに/めいめい
「おのがじし」=「めいめいに/それぞれ」の意。「己が」+「為為」。
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