中学国語 漢文まとめ
漢文を学ぶ意義は、孔子や孟子が残した思想・故事成語の成り立ちに、原典の言葉で直接触れられることです。「矛盾」「温故知新」「推敲」といった日常語の背景を知ると、言葉への理解がひとつ深まります。
漢文読解の最優先事項は返り点(訓点)の使い方と重要語30語の習得です。この2つを固めれば、定期テストはもちろん高校入試の漢文問題にも対応できます。返り点の種類と読み方を以下に示します。
| 返り点の種類 | 読み方のルール | 例文・読み方 |
|---|---|---|
| レ点(レ) | 直前の1字に返って読む | 不レ知 → 知らず(「知」を先に読む) |
| 一・二点 | 「一」の字を読んだ後、1字以上を飛ばして「二」の字に返る | 学一而二知新 → 学びて新しきを知る |
| 上・下点 | 一・二点を超えてさらに返る | 一・二点が挟まれる文構造で使用 |
| 甲・乙点 | 上・下点を超えてさらに返る(中学では参考程度) | 複雑な文構造でまれに登場 |
書き下し文の作り方は3ステップです。
- ①:返り点に従って語順を変える
- ②:助辞「也・矣・哉・乎・焉」などは平仮名に直す
- ③:再読文字(未・将・且・当・応・宜・須・猶)は2回読む(1回目は訓読み、2回目は平仮名)
重要語30選を動詞・名詞・接続・助辞の3カテゴリに分けて示します。
| カテゴリ | 漢字・読み | 意味・用例 |
|---|---|---|
| 動詞語 | 曰(いはく) | 〜が言うことには(引用の前置き) |
| 謂(いふ) | 言う・呼ぶ | |
| 対(こたへて)曰く | 答えて言うことには | |
| 思(おもふ) | 思う・考える | |
| 知(しる) | 知る・理解する | |
| 学(まなぶ) | 学ぶ・習う | |
| 問(とふ) | 尋ねる・問う | |
| 教(をしふ) | 教える | |
| 聞(きく) | 聞く・聞こえる | |
| 見(みる) | 見る・会う | |
| 名詞語 | 君子(くんし) | 人格の優れた人・徳のある人 |
| 小人(しょうじん) | 人格の劣った人・つまらない人 | |
| 仁(じん) | 人を思いやる心・儒教の最高徳目 | |
| 義(ぎ) | 正しい道・人としての道義 | |
| 礼(れい) | 礼節・社会的規範 | |
| 智(ち) | 知恵・判断力 | |
| 信(しん) | 誠実さ・信義 | |
| 道(みち) | 人として歩むべき道・真理 | |
| 徳(とく) | 道徳的な力・人格的な優れた点 | |
| 天(てん) | 天・天の意志・天命 | |
| 接続・助辞 | 而(しかうして) | そして・しかし(順接・逆接両用) |
| 則(すなはち) | すなわち・そうすれば | |
| 以(もって) | 〜を用いて・〜によって | |
| 者(は) | 〜という人・〜というもの(名詞化) | |
| 也(なり) | 断定の助辞「〜である」 | |
| 矣(なり・かな) | 詠嘆・断定を示す文末助辞 | |
| 焉(をか・や) | 疑問・詠嘆の文末助辞 | |
| 哉(かな・や) | 詠嘆・疑問の文末助辞 | |
| 乎(か・かな) | 疑問・詠嘆の文末助辞 | |
| 於(に・にて) | 場所・時間・比較を示す前置詞 |
覚えておきたい故事成語10選を出典・意味とともに示します。これらは中学漢文の定番題材で、現代でも日常的に使われる表現です。
| 故事成語 | 出典 | 現代での意味 |
|---|---|---|
| 矛盾(むじゅん) | 韓非子 | つじつまが合わないこと |
| 五十歩百歩(ごじっぽひゃっぽ) | 孟子 | どちらも同じで、本質的な差がないこと |
| 推敲(すいこう) | 唐詩紀事 | 文章や詩を何度も練り直すこと |
| 呉越同舟(ごえつどうしゅう) | 孫子 | 仲の悪い者が同じ場所に居合わせること |
| 温故知新(おんこちしん) | 論語 | 古いことを学んで新しい知識を得ること |
| 背水の陣(はいすいのじん) | 史記 | 後退できない状況で全力を尽くすこと |
| 覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず) | 拾遺記 | 一度起きたことは取り返せないこと |
| 杞憂(きゆう) | 列子 | 取り越し苦労・無用の心配 |
| 蛇足(だそく) | 戦国策 | 余計なことをしてかえって失敗すること |
| 四面楚歌(しめんそか) | 史記 | 周りが全て敵・味方がまったくいない状態 |
中学国語 漢文の問題10問
中学1年〜高校入試レベルまでを「返り点・書き下し」「現代語訳」「読解」の3段階で構成しています。中学生の漢文問題として論語・漢詩・故事成語・史記を取り上げました。解答は折りたたみになっているので、自力で取り組んでから開いてください。
返り点・書き下し(3問)
返り点を見て語順を正しく並べ替え、書き下し文を作る問題です。まとめで確認した返り点のルールを使って解いてみてください。
論語「学而第一」|書き下し文を完成させる
出典:論語「学而第一」(孔子・前5世紀ごろ成立)
本文(訓点付き)
学一而時習二之、不二亦説一乎。
問題
- 返り点に従って読む順序を示し、この一文の書き下し文を書きなさい。
- 「説」の読み仮名(ひらがな)を書きなさい。また、どういう意味か答えなさい。
解答・解説を見る
問1の解答学びて時に之を習ふ、亦た説ばしからずや。
読む順序は「学」→「而」→「時」→「習」→「之」→「不」→「亦」→「説」→「乎」。一・二点があるため、「学一」の「一」を読んだ後に「習二之」の「習・之」に飛ばず、「而・時・習・之」の順で読む。その後「不二」に戻り、「亦・説一・乎」と読む。「不亦〜乎」は「また〜ではないか」という反語・強調の定型表現。
問2の解答読み:よろこ(ぶ) 意味:うれしい・喜ぶ
「説」は「悦」と同じ意味で使われる字。論語ではしばしばこの字で「よろこぶ」を表す。「亦た説ばしからずや」で「これもまた喜ばしいことではないか」という意味になる。
全文の現代語訳学んで、時に応じてその学んだことを復習する。これはなんと喜ばしいことではないか。
論語「為政第二」|返り点と書き下し文の作成
出典:論語「為政第二」(孔子・前5世紀ごろ成立)
本文(訓点付き)
温レ故而知レ新、可二以為一師矣。
問題
- この一文の書き下し文を書きなさい。
- 「温故知新」とはどういう意味の故事成語か、現代語で説明しなさい。
解答・解説を見る
問1の解答故きを温めて新しきを知る、以て師と為るべし。
「温レ故」はレ点があるため「故を温めて」と読む。「知レ新」も同様に「新しきを知る」。「可二以為一師」は一・二点の構造で「以て師と為るべし」と読む。「矣」は文末助辞で書き下し文では「し」か省略するか、または「矣(なり)」を「し」「矣」と読む場合もあるが、中学では省略するか「べし」の語尾に組み込む形が一般的。
問2の解答古いことを学び直して、そこから新しい知識や発見を得ること。
「温故知新」は日本語の四字熟語として現在も使われる。孔子は「古いことを学び、新しいことを理解できる人こそ師になれる」と述べている。単なる暗記ではなく、学んだことから新たな洞察を得ることが大切だという考えを示した言葉。
孟浩然「春暁」|漢詩の書き下し文
出典:春暁(孟浩然・唐時代 689〜740年)
本文(白文)
春眠不覚暁、処処聞啼鳥。
夜来風雨声、花落知多少。
問題
- 第1・2句(「春眠不覚暁、処処聞啼鳥」)の書き下し文を書きなさい。
- 第4句「花落知多少」の「多少」はここでどんな意味で使われているか、最も適切なものをア〜エから選びなさい。
ア たくさん イ 少し ウ どれほど(疑問) エ 少しずつ
解答・解説を見る
問1の解答春眠暁を覚えず、処処に啼鳥を聞く。
「不覚暁」は「不レ覚レ暁」の読み方で「暁を覚えず」。「処処聞啼鳥」は「処処に啼鳥を聞く」と読む。漢詩の書き下しでは助詞を補って自然な日本語にすることがポイント。「処処(しょしょ)」は「あちこち・ところどころ」の意。
問2の解答ウ(どれほど・疑問)
「花落知多少」は「花落ちること知る多少」と読み、「花がどれほど散ったことか(知ることができようか)」という疑問・詠嘆の意味。春の嵐の翌朝、庭の花がどれだけ散ってしまったかを惜しんでいる。「多少」は日本語では「少し」の意味で使うことが多いが、漢文では「どれほど」という疑問の意味になる。
全詩の現代語訳春の眠りは心地よく、夜明けになっても気づかない。あちこちで鳥の鳴く声が聞こえる。昨夜は風雨の音がしていた。花はどれほど散ってしまったことだろう。
現代語訳(3問)
故事成語の寓話や漢詩の一節を、内容が伝わる現代語に訳す問題です。重要語の意味を確認しながら取り組んでください。
韓非子「矛盾」|寓話の現代語訳
出典:韓非子(韓非・前3世紀ごろ成立)
本文(書き下し文)
楚人に盾と矛とを鬻ぐ者あり。之を誉めて曰はく、「吾が盾の堅きこと、能く陥すもの莫し。」と。又た其の矛を誉めて曰はく、「吾が矛の利なること、物に於いて陥さざるなし。」と。
或ひと曰はく、「子の矛を以て、子の盾を陥さば何如。」と。其の人応ふること能はざるなり。
問題
- 「吾が盾の堅きこと、能く陥すもの莫し」を現代語に訳しなさい。
- 「其の人応ふること能はざるなり」とあるが、この人がなぜ答えられなかったのか、日本語で説明しなさい。
解答・解説を見る
問1の解答私の盾の堅さは、どんなものでも突き通すことができない(突き通せるものはない)。
「堅きこと」は「堅さというのは」。「能く陥すもの莫し」の「莫し」は「ない」という否定。「能く陥す」は「よく突き通す(突き破る)」。全体で「私の盾は、それを突き通せるものが何もないほど堅い」という自慢の言葉。
問2の解答自分の矛は「何でも貫ける」と言い、自分の盾は「何でも防げる」と言ったため、「その矛で盾を突いたらどうなるか」という問いにどちらかが嘘になり、答えられなかったから。
故事成語「矛盾」の由来となった寓話。「最強の矛」と「最強の盾」は論理的に両立しない。この話から「つじつまが合わない・自己矛盾」を「矛盾」と呼ぶようになった。
孟子「梁恵王章句上」|五十歩百歩の現代語訳
出典:孟子(孟子・前4〜前3世紀ごろ成立)
本文(書き下し文)
兵刃既に接す。甲を棄て兵を曳きて走る。或いは百歩にして後に止まり、或いは五十歩にして後に止まる。
五十歩を以て百歩を笑はば、則ち何如。
問題
- 「甲を棄て兵を曳きて走る」を現代語訳しなさい。
- 「五十歩百歩」とはどういう意味か。現代語で説明しなさい。
解答・解説を見る
問1の解答よろいを脱ぎ捨て、武器を引きずって逃げた。
「甲」はよろい(鎧)。「棄て」は捨てること。「兵」はここでは武器・武具の意。「曳きて」は「引きずって」。全体で、戦場から命からがら逃げ出す様子を表している。
問2の解答50歩逃げた者が100歩逃げた者を笑うことはできないように、程度の差はあっても本質的には同じであること。
50歩逃げても100歩逃げても、どちらも「逃げた」という点では同じ。孟子は梁の恵王に「国の政治が少しましだからといって、他国を見下すことはできない」と論じるためにこの比喩を用いた。現代語でも「どっちもどっち」という意味で「五十歩百歩」と使う。
杜甫「春望」|漢詩の現代語訳
出典:春望(杜甫・唐時代 712〜770年)
本文(書き下し文)
国破れて山河在り、城春にして草木深し。
時に感じて花にも涙を濺ぎ、別れを恨んで鳥にも心を驚かす。
問題
- 「国破れて山河在り」を現代語訳しなさい。
- 「時に感じて花にも涙を濺ぎ」とあるが、この詩句から読み取れる作者の心情を説明しなさい。
解答・解説を見る
問1の解答国(都の長安)は戦で滅び荒れ果ててしまったが、山や川は変わらずそこにある。
「国」は都・国都の意味で、ここでは唐の都・長安を指す。安史の乱(755年)で長安が陥落し、荒廃した様子を詠んでいる。「在り」が「山河は今もそこにある」という、滅びた国との対比になっており、無常と連続性の対比が詩の核心。
問2の解答時局(戦乱や離別の悲しみ)に心を痛め、美しいはずの花を見ても涙が出てしまうほど、深い悲しみ・憂いの中にある心情。
「濺ぐ(そそぐ)」は「ほとばしる・流れる」の意。普通なら喜びをもたらす花も、戦乱と家族との別れを抱えた詩人には涙の種になる。杜甫はこの詩を戦乱で長安に取り残された際に詠んだ。
読解(4問)
漢文の文章・漢詩を読んで、孔子の主張・場面の状況・心情・主題を読み取る問題です。書き下し文と語句の意味を手がかりに、文章全体の内容を把握してください。
論語「衛霊公篇」|孔子の主張を読み取る
出典:論語「衛霊公篇」(孔子・前5世紀ごろ成立)
本文(書き下し文)
子曰はく、「過ちて改めざる、是れを過ちと謂ふ。」と。
問題
- 「過ちて改めざる、是れを過ちと謂ふ」を現代語訳しなさい。
- 孔子がこの言葉で伝えたかった主張を、あなたの言葉で説明しなさい。
解答・解説を見る
問1の解答過ちを犯しても改めないこと、これを(本当の)過ちという。
「過ちて」は「過ちを犯して・失敗して」。「改めざる」は「改めない・直さない」。「是れを」は「これを」。「謂ふ」は「という・呼ぶ」。直訳すると「過ちを犯して改めないことを、これが(本当の)過ちだという」となる。
問2の解答例誰でも失敗や過ちを犯すことがある。しかし問題なのは、過ちに気づきながらも改めないことだ。過ちを正すことができれば、それは本当の過ちにはならない。孔子は「改める勇気を持つこと」の大切さを伝えようとした。
この言葉のポイントは「過ちを犯すこと=悪」ではなく「過ちを認めて改めないこと=悪」という視点。失敗そのものより、そこから学ぼうとしない姿勢を戒めた言葉として、現代でも生きた教えとして通用する。
史記「鴻門之会」|場面・人物関係の把握
出典:史記「項羽本紀」(司馬遷・前1世紀ごろ成立)
本文(書き下し文)
沛公は旦日、百余騎を従へ、項王を見むとす。鴻門に至り、謝して曰はく、「臣、将軍と力を戮はせて秦を攻む。将軍は河北に戦ひ、臣は河南に戦ふ。」と。
問題
- 「沛公」と「項王」はそれぞれ誰を指しているか、名前を答えなさい。
- 沛公が「謝して」鴻門を訪れた理由を、本文の内容をもとに説明しなさい。
解答・解説を見る
問1の解答沛公:劉邦(りゅうほう) 項王:項羽(こうう)
「沛公(はいこう)」は後の漢の高祖・劉邦の呼び名。「項王」は項羽のこと。秦滅亡後の天下をめぐって争った2人で、楚漢戦争の中心人物。「鴻門の会」は劉邦が危機を脱した有名な場面として史記に記される。
問2の解答劉邦(沛公)は、咸陽を先に占領したことで項羽の怒りを買い、鴻門での宴に呼ばれた。自分の非礼を謝罪するとともに、ともに秦を倒した同志であることを述べることで、項羽の怒りを和らげようとした。
「謝して」は「謝罪して」の意。劉邦は少数の供を連れて危険を承知で項羽の本陣を訪れた。「臣」は自分を謙遜して呼ぶ一人称。ともに秦と戦ったことを強調することで、敵意がないことを伝えようとした場面。
李白「静夜思」|漢詩の心情・主題の読み取り
出典:静夜思(李白・唐時代 701〜762年)
本文(書き下し文)
床前、月光を看る。
疑ふらくは是れ地上の霜かと。
頭を挙げて山月を望み、
頭を低れて故郷を思ふ。
問題
- 「疑ふらくは是れ地上の霜かと」は、どのような情景を表しているか、現代語で説明しなさい。
- この詩の主題を20字以内でまとめなさい?
解答・解説を見る
問1の解答寝台の前に差し込んでいる月の光を、地面に降りた霜かと見間違えるほど白く明るく照らしている情景。
「疑ふらくは」は「〜ではないかと疑う」という表現。月の光が地面に白く広がり、まるで霜が降りたようだと感じている。夜の静けさと月明かりの美しさ・冷たさが伝わる詩句で、この比喩が詩全体の情景の基盤となっている。
問2の解答例異郷の夜、月を見て故郷を恋しく思う心情。(22字→要約:旅先で月を見上げて故郷を思う望郷の情。)
詩の構造は「月光→霜との見間違い→月を見上げる→故郷を思う」という自然な流れ。李白は各地を旅した詩人で、故郷への思い(望郷の情)を月を媒介にして詠んだ。「頭を挙げて…頭を低れて」の対比が、天(月)と地(故郷)を往来する心の動きを表している。
唐詩紀事「推敲」|主題と現代的意義の読み取り
出典:唐詩紀事(計有功・12世紀成立)
本文(書き下し文)
賈島、初めて京に試みんとす。一日、驢に騎して詩を賦す。得たり、「僧は推す月下の門」と。欲して「敲」字に易へんとす。
未だ定めざる間に、手もて路に於いて推し敲の勢ひを作す。偶々、京兆の尹韓愈の至るに値ふ。而して止まらず。左右乗り人の告ぐ。島、前の事を具に陳ぶ。韓愈は暫く之を立ちて思ひ、謂ひて曰はく、「敲の字佳し。」と。
問題
- 「推し敲の勢ひを作す」とはどういう状況か、説明しなさい。
- 故事成語「推敲」の現代的な意味と、この故事が教えてくれることを説明しなさい。
解答・解説を見る
問1の解答詩のなかの「推す」か「敲く」かを決めかねたまま、道の上でロバに乗りながら、手で「押す」と「叩く」しぐさを繰り返している状況。
「推す」は門を手で押す動作、「敲く」は門をたたく動作。賈島(かとう)は詩の一語を選ぶために思い悩み、身体で動作を確認しながら道を歩いていた。そのため、前から来た韓愈の行列に気づかず、衝突してしまった。
問2の解答「推敲」とは、文章や詩をより良くするために何度も言葉を選び直すことを意味する。この故事は、1語の選択にまで徹底的にこだわる姿勢こそが優れた作品を生むという教えを伝えている。
韓愈が「敲の字がよい」と助言したのは、「敲く」は音が響いて夜の静寂との対比が生まれるからとされる。現代語でも「文章を推敲する」という表現が使われており、この故事が日本語に深く根付いていることがわかる。
中学国語 漢文プリント【無料配布中】
このページの漢文まとめ(返り点の使い方・書き下し文の作り方・重要語30選・故事成語10選)と中学生向け漢文問題10問をまとめたPDFを無料配布しています。A4印刷対応・解答解説付きで、定期テスト対策・高校入試対策にそのまま使えます。
よくある質問
漢文は中学何年生から習う?
中学校の学習指導要領では、漢文は中学1年生から扱います。論語の一節などに触れ、古典に親しむことが目標です。返り点の基本的な使い方と書き下し文の作り方が中心で、本格的な読解は中2〜中3で深まります。
高校入試では故事成語の現代語訳・漢詩の心情読み取り・書き下し文の問題が出題されることが多く、中3の秋以降に集中して取り組む中学生が多くいます。
高校入試で漢文はどれくらい出る?
都道府県の公立高校入試では、国語の試験に古文・漢文が含まれることがほとんどです。漢文の配点は国語全体の10〜20%程度が一般的で、古文と同程度か、やや少なめの配点が多い傾向です。
出題形式は「書き下し文の作成」「現代語訳」「内容理解(記号選択・記述)」が中心です。論語・漢詩(春望・春暁・静夜思)・故事成語(矛盾・推敲・五十歩百歩など)が特によく出題されます。
返り点のルールを正確に理解したうえで、重要な故事成語の背景も合わせて覚えると、読解問題の得点力が上がります。
漢文の返り点はどう覚えればいい?
返り点は「種類とルール」を覚えた後、実際に書き下し文を何度も作ることで定着します。中学で主に使うのはレ点・一二点の2種類で、まずこの2つを完璧にすることが先決です。
覚え方の順序は、①レ点(直前の1字に返る)→ ②一・二点(離れた字に返る)→ ③一・二点とレ点の組み合わせ、の順で習得するのが確実です。「一レ点」のような組み合わせは、レ点を先に適用して読む順序を決めてから一・二点を当てはめると整理しやすくなります。
このページの問題1〜3を繰り返し解くことで、返り点の感覚が身につきます。書き下し文を音読することも、語順の感覚をつかむのに有効です。